■タリバンはチェスを禁じる...「道徳法に違反し、賭けに結び付く」と主張
【本紙】
タリバンによる禁止リストに、チェスが新たに加わった。AFP通信が報じたタリバンの高官の話によると、タリバン政府はチェスを「運任せ」で「道徳法に違反している」とみなしたとのことだ。
タリバンのスポーツ局のアタール・マーシュワーニー報道官は同通信社に対し「チェスはお金を賭けたギャンブルの手段とみなされ、昨年施行された法律に基づき、チェスは禁止事項の内の一つとなる」と述べた。
同報道官は「この問題が対処されるまで、チェスを一時的に禁止する予定だ」と付言した。この禁止に対する違反者への罰則については定めていない。
一方、チェスをしに多くの客が訪れていたカブールのある喫茶店のオーナー、アズィーズッラー・ジャウルザーダフ氏(46歳)はこの議論に納得していないにも関わらず、禁止措置を遵守するつもりであるという。
同氏はAFP通信に対し「イスラーム教徒が住む多くの国には国際的な大会に参加する、世界レベルのチェスプレイヤーがいる」と説明した。
また「毎日(若者の)多くがここに通っている。彼らはお金を賭けてなどいない」と強調し、彼らが集まる理由が少なくなったことが残念だと述べた。そして、「チェス愛好家は悲しがるかもしれない」と付言した。
2021年に政権を奪還して以降、タリバンは厳格な法律を再び課し、一部の活動やスポーツを禁止している。2024年には非常に「暴力的」とみなした総合格闘技を禁止し、同様に女性の活動に対しても大きく制限をかけた。その中には女性が公園やスポーツクラブに行くことを禁じたものがある。
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翻訳者:清久功介
記事ID:60084