ガザ:ハマースが米大統領に停戦に向けた取り組みを継続するよう呼びかけ

2025年05月12日付 al-Quds al-Arabi 紙

■「ハマース」、トランプ大統領に戦争終結を呼びかけ…元捕虜はネタニヤフ首相との面会を拒否

【ガザ:本紙】

ハマースは昨日(月曜日)、停戦に向けた取り組みとしての米政権との接触の結果、米国とイスラエルの二重国籍を持つイスラエル軍兵士エダン・アレクサンダー氏をガザ地区から解放した。イスラエル軍は夕方、アレクサンダー氏を受け入れたことを確認した。

ハマースは、「持続的な停戦、占領軍の撤退、封鎖の解除、捕虜交換、そしてガザ地区の再建に向けた包括的合意のための交渉を即時開始する用意ができている」と明らかにした。

ハマースはドナルド・トランプ米大統領政権に対し、「戦争犯罪者ベンヤミン・ネタニヤフがガザの子供や女性、無防備な市民に対して仕掛けている野蛮な戦争を終わらせる取り組みを継続すること」を促した。

今日(火曜日)、イスラエルの交渉団がカタールの首都ドーハへ向かい、捕虜交換およびガザ地区での停戦について協議する予定である。この決定は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相、スティーブ・ウィトコフ氏、マイク・ハッカビー駐イスラエル米大使による会談の後になされたものであり、その際にはトランプ氏との電話会談も行われた。

「ジャズィーラ・ネット」の報道によると、カタールのムハンマド・ビン・アブドゥッラフマン・アール・サーニー首相兼外相は、米紙『ワシントン・ポスト』に対し、「我々は、ガザに支援物資を届けるための突破口を模索するため、イスラエル側および米政府と協議した」と語った。

さらに同首相は、自国が、ガザに残る他の捕虜を解放することにならび、戦争を終結させ、支援物資を届けるために、両者を建設的な交渉の場に戻すことを目指していると述べた。

元捕虜であるアレクサンダー氏の家族によると、同氏はドーハに向かい、トランプ大統領およびカタール首長と面会する予定だという。一方イスラエル放送協会は、アレクサンダー氏が「イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相との面会を拒否する」と発言したと報じた。また国連児童基金(UNICEF)と世界食糧計画(WFP)は昨日朝の共同声明で、戦闘の激化と境界通行所閉鎖の継続によって深刻な食糧不足が生じ、ガザ地区の住民が飢餓の危機に直面していると警告した。

占領軍によるガザへの侵攻はなお続いており、数十人の死傷者が出ている。

(後略)


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翻訳者:齊藤日向子
記事ID:60128