シリア:イスラエルがラタキア県、タルトゥース県の軍事拠点を標的とする空爆を実施

2025年05月30日付 al-Mudun 紙

■ラタキアとタルトゥースの軍事拠点を標的としたイスラエルの空爆

【本紙】

イスラエル軍機が約1か月ぶりの緊張の高まりとして、シリア西部沿岸地域の複数の軍事拠点に対する空襲を開始した。シリア国営テレビは、この攻撃はラタキア県南部のジャブラ市近郊にあるザーマー村付近の施設を標的にしたものだと報じた。

この激化は、先立ってシリア政府が、「状況を封じ込め、急転とエスカレーションを防止する」ために、非公開の第三者を通じてイスラエルとの間接交渉を開始したと発表したのちに起こった。

〈軍事施設を標的に〉

地域の複数筋による断片的な情報によると、イスラエルの空襲はラタキア県のいくつかの軍事施設に集中しており、攻撃はザーマー村にいた第107旅団に加え、近くのシャーミーラ村の軍事拠点にまで及んだ。

タルトゥース県のコンクリート住宅地近くに位置するバラータ兵舎も、ワヒーブ工場地区の軍事兵舎と同様に標的とされたが、これらは爆撃時には無人だったと思われる。

複数の地域筋は、空襲による爆発は激しく、タルトゥース、バーニヤース、ラタキアの各市を震撼させたと指摘した。これは住民らの間にパニックを引き起こし、特にいくつかの地域では窓が割れ、ガラスが飛び散った。またタルトゥース市では民間人1人が割れたガラスで負傷したことが報告された。

〈空襲は航行を脅かすミサイルが標的〉

イスラエル軍は公式の声明で、今回の空襲が「各国の、そしてイスラエルの海上航行の自由にとって脅威となっている、ラタキア地域で地対海ミサイルを擁する武器庫を標的とする」ものであったと発表した。

声明はまた、空襲が「準備中であった地対空ミサイルに関連する倉庫」にも及んだことを確認したが、その正確な場所は発表しなかった。

イスラエル軍報道官は、「国防軍は引き続き、この地域での活動の自由を確保するとともに、イスラエルとその国民に対するあらゆる脅威を排除するために尽力する」と述べた。


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翻訳者:鈴木美織
記事ID:60233