シリア:シャルア大統領がダルアー県で大叔母と30年ぶりの再会

2025年06月07日付 al-Mudun 紙

■アフマド・シャルア大統領の親族が公の場に

【ダマスカス:諸通信社】

シリアのアフマド・シャルア大統領はダルアー県を訪れ、彼の父方の大叔母にあたり、「ウンム・アフマド」として知られているザフラ・シャルア氏と面会した。このことは、特に伝統衣装を身にまとった彼女のいでたちに寄せられた人々の反響とともに、シリア国民の間で大きな関心を呼んだ。



SNSで数多くシェアされた写真には、ザフラ氏の姿が大統領や彼の兄弟であるマーヒル・シャルア氏とともに写っていた。そしてこの面会の後、同じく動画も拡散され反響を呼んだ。動画内でザフラ氏は「アフマド」と30年ぶりに会ったことや、その一方彼の母とは時折会っていること、そして大統領が母を「とても気にかけていた」ことを語った。

しかしもっとも注目を集めたのは、ザフラ氏が、ゴラン地方にルーツを持つと言われている伝統的衣装を着用していたことである。とはいえ、それが「ダルアーの女性の衣装にかなり似ている」と指摘している人々もいる。また「フェイスブック」に投稿されたコメントのなかには「アフマド・シャルア大統領の大叔母が着ていた衣装は、我々の遺産でありゴラン地方を起源とするシャルシュとシャンバルだ。祖母たちはそれを、誇りを持って気品高く着ていた。そして彼女たちがいるだけで、そこには甘美で優雅さがあった。この伝統衣装はダルアー県の伝統衣装ととても似ていて、その全てが私たちの土地やルーツについて語りかけてくるのだ。アイデンティティは消えない。我々が歴史を着ているように、歴史は我々を着ているのだ」と語るものもあった。

さらには、ザフラ氏が庶民的な姿で現れ、「高齢にもかかわらず他の人々と同様に炎天下のなか歩いて」大統領の訪問地点に赴いたことが、多くのシリア人によって肯定的に受け止められた象徴的なメッセージとなったとみる人々もいた。そして他のコメントでは「ザフラ・シャルアさんは大統領だけの叔母なのでなく、シリア人全員の叔母だ...ごくありふれた女性で、外からやってきた人ではないし、押し付けられたイメージの人でもない。我々と同じような人なのだ」と述べているものもいた。

徐々に姿を現しつつある大統領の親族

2025年1月にアフマド・シャルア氏がシリアで実権を握って以降、彼の親族の多くが公衆の面前に姿を現し始めている。それは公式の場や社会的な場、そして個人的な場であるなど様々である。



これまでに公の場に姿を現したもっとも注目に値する人物は、大統領の兄弟のマーヒル・シャルア氏である。同氏は保健大臣に任命されたのち、大統領府長官に指名された。また別の兄弟であるハーズィム・シャルア氏も、シリア投資局長官の地位を引き継ぎ、シリア政府使節団のサウジアラビア訪問やトルコ訪問に同行するなどして、その名が注目されるようになった。

2025年4月の公式声明によると、兄弟の1人であるジャマール・シャルア氏も、ダイル・ザイル県を個人的に訪問した際に初めて公の場に姿を現した。


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:清久功介
記事ID:60291