レバノン:レバノンの指導者らがイスラエルの対イラン攻撃を非難
2025年06月13日付 al-Mudun 紙

■3人の指導者がイランに対する攻撃を非難:国際社会の迅速な対応が急務
【ベイルート:本紙】
ジョゼフ・アウン・レバノン共和国大統領は「今日の夜明けにイスラエルがイラン・イスラーム共和国に対して行った攻撃は、単にイラン国民を標的にしただけではなく、中東地域やその近隣諸国の安定を維持し、これらの地域での情勢の悪化を防ぐために費やされた全ての国際的努力を標的にした」と述べた。
アウン氏は「このような攻撃は、目下行われている全ての取り組みや調停を台無しにすることを目的としている。これらの国際的努力は、この地域にある国々や人々から戦争の脅威を取り除くような、現実的かつ公正な解決の実現に向けて前進しつつあった」と指摘した。
さらに同氏は国際社会に対して、「もはや誰にとっても明白となったイスラエルの目的を実現させないために、効果的で迅速な行動」に出ることを呼びかけ、「それ(こうした目的へのプロセス)が継続した場合、深刻な結果がもたらされるだろう」と述べた。
アウン氏はイラン指導部に対して、イスラエルの攻撃により犠牲となった軍事高官らおよび市民らへの弔意を表するとともに、負傷者の早期の回復を願うことで声明を終えた。
ビッリー氏:イスラエルの攻撃を止めるために
ナビーフ・ビッリー・レバノン国会議長は声明を出し「イラン・イスラーム共和国を標的としたイスラエルの攻撃は、国際法や独立国家の主権、域内の隣接地域の安定に対するあからさまな侵害ととらえられるかたちで実施され、それはいかなる尺度においても非難されるべき行為である」と述べた。また「この政体は、ガザ地区やレバノンで継続されている侵略戦争や、今日の夜明けに行われたイランに対する攻撃は、政治、軍事、治安といった各レベルでの振る舞いを通じて、各独立国家の国境を越え、国際的な安全保障と安定に対する脅威となっている」と述べた。
またビッリー氏は「我々は、指導部に対してであれ、国民に対してであれ、革命そのものに対してであれ、イラン・イスラーム共和国へ完全に連帯し、同国の側にあり続けることを確認するとともに、殉教者らの遺族に対して、もっとも深い心からの弔意を表し、負傷者らに対しては速やかな回復を願う。また国際社会に対しては、手遅れになる前に、イスラエルの侵略に歯止めをかけるための真剣で明確な立場を取るよう呼びかける。イスラエルの侵略は、人間や子ども、安全保障、安定、国際法、国際決議だけを殺しているのではなく、何よりも先に、世界と中東地域において、公正かつ包括的な平和の基盤を築くための、あらゆる取り組みや努力をも殺している」と付言した。
サラーム氏:国際法への違反
ナワーフ・サラーム・レバノン共和国首相はイスラエルのイランへの危険な攻撃を激しく非難し、「この侵略は国際法およびイランの主権に対するあからさまな侵害であり、その影響は地域全体の安定だけではなく、世界平和さえも脅かす」と述べた。
サラーム氏はミシェル・ミンサー国防大臣、アフマド・ハッジャール内務大臣、ユースフ・ラッジー外務大臣、ファーイズ・ラサームニー公共事業・運輸大臣、そしてルドルフ・ハイカル陸軍司令官とイランに対するイスラエルの攻撃の影響について協議した。
その際サラーム氏は、特に現状の域内情勢の発展を踏まえて、安定を維持するためにあらゆる措置を講じる必要性を強調した。同様に、国内情勢に対する直接的・間接的な影響に対処するために、治安機関や関連省庁が準備した緊急計画についても協議がなされた。
(後略)
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
翻訳者:清久功介
記事ID:60314