パシニャン・アルメニア首相、歴史的トルコ訪問へ
2025年06月18日付 Medyescope 紙

トルコ-アルメニア関係における新たなページが開かれている。アルメニアのニコル・パシニャン首相は、公正発展党(AKP)党首であるレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の招待を受け、イスタンブルを訪れる。
アルメニアのニコル・パシニャン首相は、6月20日金曜日にイスタンブルを訪問する予定だ。AKP党首のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の招待によって実現するこの会談は、トルコとアルメニアの関係において近年で最も具体的な一歩であると評価されている。
パシニャン首相が2023年6月にエルドアン大統領の就任式に参加して以来2度目のトルコ訪問となるが、国家レベルでの正式な会談という形式では今回が初めてとなる。
広報局長ファフレッティン・アルトゥン氏は次のように記した。
「アルメニアのニコル・パシニャン首相は、2025年6月20日に我が国を実務訪問します。レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、パシニャン首相をイスタンブルでお迎えします。」
■「歴史的訪問」
アルメニア国民議会議長アレン・シモニャン氏は、この訪問を「歴史的」と形容し、「アルメニア共和国の歴史上、指導者がこのレベルでトルコを訪問するのは初めてだ」と述べた。
訪問は、トルコとアルメニア間で2022年以来続く正常化プロセスが重大な節目に達したことを示している。パシニャン首相との協議では、二国間関係の強化、陸上国境の開放、地域安全保障の諸問題が優先議題になると予想されている。
■正常化プロセスにおける初めての公式接触
二国間の国境は、1993年以来閉鎖されている。
近年開始された特別代表レベルでの会談によりこの状況を変える方向で重要な一歩が踏み出されてきた。直近では、トルコ副外相ブラク・アクチャパル氏とアルメニア副外相ヴァハン・コスタニャン氏が、6月16日にアンカラで会談した。この会談が、パシニャン首相のアンカラ訪問を準備した最後の接触であったと明らかにされている。
訪問では、アルメニア-トルコ国境におけるマルガラ門を第三国籍の人々へ解放することについても議題に上がると予想されている。さらに両国は、外交代表レベルの引き上げ、航空便の増加などのテーマでも合意を探ると伝えられている。
■トルコ-アルメニア関係の新しい方程式
パシニャン首相のトルコ訪問は二国間関係のみならず、地域における外交の観点からも重要な成果を生み出し得る。
イスラエル-イラン戦争、ナゴルノ・カラバフ紛争後変化したバランスという枠組みの中で、アルメニアがトルコと直接的な接触を築くことは、コーカサスにおける地政学的な構図を再び形作り得る。アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領も同じ週にトルコを訪問する見通しだが、パシニャン-アリエフ会談が実現するかどうかは明確になっていない。
訪問の一環として、エルドアン大統領とパシニャン首相が一対一で会談し、その後に共同記者発表を行うと見られている。まだ公式プログラムは公表されていない。
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翻訳者:田端咲希
記事ID:60339