アドゥヤマンのシリア正教徒、地震の犠牲者と平和のための祈り
2025年06月29日付 Medyescope 紙

[2023年]2月6日の地震で大きく破損したモル・ペトルス-モル・パヴルス教会の第26回記念セレモニーが、教会の管理棟にあるサロンで行われた。トルコの様々な県や国外から集まったシリア正教徒たちは、地震の犠牲者と平和のために祈った。
トルコの様々な都市と国外から来たシリア正教徒たちは、モル・ペトルス-モル・パヴルス教会の創建記念のためアドゥヤマンに集まった。2月6日の地震で大きく破損し、28カ月間参拝が禁止された歴史的な教会の伝統的な儀式が、今年初めて違う場所で行われた。
26回目の大きな儀式は、教会の管理棟の下にある多目的サロンで実施された。アドゥヤマン、メルスィン、ハタイと周辺県の府主教であるメルキ・ウレキ氏の主導で行われた儀式では、信徒は皆共に祈った。
■地震の犠牲者と平和のために祈りがささげられた
儀式では2月6日の地震の犠牲者が追悼された。中東での戦争で犠牲となった人々のためにも祈りがささげられた。信徒は、平和、平安、素晴らしい日々の到来を望んだ。
メルキ・ウレキ府主教は、教会の建物が文化観光省附属のワクフ総局によって修復されていると述べ、この過程が一刻も早く終了するよう望んでいると述べた。
■伝統的な会合が今年違った形で実現した
「毎年、伝統的に私たちが祝う教会の創建記念日を、今年も私たちは実施した」と述べたウレキ府主教は、次のように続けた。「何年も前に様々な理由によって故郷を離れた信徒のメンバーは、この特別な日に一堂に会している。旧友を懐かしむと同時に平和のために祈りをささげている。」
府主教は、傍らで続いている戦争が終結するよう祈りをささげると強調した。「私たちの地域が平和で平安な環境となるよう祈りをささげた。」と述べた。
■私たちの教会は近々に完成するだろう
地震で大きな被害を受けた教会が最短期間で完成され、礼拝の再開を望んでいると述べたウレキ府主教は、「全ての困難にもかかわらず、今年、多目的サロンで私たちは一堂に会した。」と話した。「昔の日々に最短期間で戻れるよう望んでいる。」と付け加えた。
アドゥヤマンの再建のために祈りをささげると述べたウレキ府主教は、町の復興も望んだ。
■ドイツから来た信徒のメンバーは感情を共有
教会の創建記念のためにドイツから来たネリマン・キョシェさんは、25年間この儀式に参加していると述べた。「今年はとても違った精神状態で教会の中にいる。」と述べたキョシェさんは、地震で大きな痛みを感じたと述べた。
「犠牲者もいた。しかし、何よりもまず私たちは祈りをささげた」と述べたキョシェさんは、犠牲となった同郷の人々と戦争で犠牲になった人々のためにも祈りをささげたと述べて、「何もかも以前のようではない。しかし、私たちの教会が完成した時にはより多くの人々が一堂に会するだろう。」と述べた。
◾️町をこのような形で見るのは悲しい
イスタンブルで暮らすアドゥヤマン出身のシリア正教徒、ヴェルジン・ウンジュさんも胸がいっぱいになる時を経験した。「バイラムのためアドゥヤマンを訪れたが、町をこれほど破壊された状態で見るのは悲しいものだ」と述べた。
「アドゥヤマンが復興され、教会も再建され、あらゆる場所が昔のようになるよう祈った」と語るウンジュさんは、長い間会うことのなかった全ての信徒を目にして幸せな気持ちになったが、町の壊れようを見て心が痛んだとも表現した。
◾️儀式は聖なるパンと共に終了
祈りに次いで参加者達は順に聖なるアルコール飲料に口を触れた。礼拝をこのように完了した信徒は、次いで聖なるパンを味わい互いに抱き合った。伝統的な儀式はこのように終了した。
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翻訳者:新井慧
記事ID:60394