イスラエル:イスラエル軍、「ハマース殲滅」より人質解放を優先すべき
2025年07月07日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イスラエル軍、政府にガザ紛争の2つの目標を同時に達成することは不可能と報告
【エルサレム:アナドル通信社】
「イスラエル軍は政治指導部に、ハマース殲滅とイスラエル人の人質解放を同時に達成することは不可能だと知らせた」ヘブライ語メディアが伝えた。
イスラエル軍のラジオ局は月曜日、「軍は政治指導部に、現状では紛争の2つの目標(ハマースの殲滅と人質解放)を同時に達成することは不可能で、まず何をすべきかを決定しなければならないと告げた」と報じた。
同ラジオの報道によると、軍は人質解放を優先すべきと主張している。しかし詳細や政治指導部の対応は明らかにされていない。
テルアビブは、ガザ地区には今でも50人のイスラエル人が拘束され、そのうち20人は生存していると推定している。一方、パレスチナおよびイスラエルの人権団体やメディアによると、少なくとも1万400人のパレスチナ人受刑者が拷問・意図的な飢餓や医療拒否に苦しんでいる。そして多くの受刑者が獄中で死亡した。
イスラエルは2023年10月7日以降、米国の支援を受けながら、国際社会の批判や懸念、国際司法裁判所(ICJ)の攻撃停止命令を無視して、ガザ地区で殺害・人為的飢餓・破壊・強制移住などジェノサイド(大量虐殺)を犯し続けている。
このジェノサイドにより、19万3000人以上のパレスチナ人が死傷し、その多くが子どもと女性である。そのほか、1万人以上が行方不明になり、数十万人が避難を余儀なくされた。
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翻訳者:平松みの里
記事ID:60427