ガザ:イスラエルがモラグ軸からの撤兵を含む最新の撤退プランを提示

2025年07月17日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イスラエルが「モラグ」からの撤退とラファフへの残留を提案

【ガザ:本紙】

イスラエルは、戦禍を被るパレスチナ人地区に対する21か月以上にわたる絶滅戦争の一環として、ガザ地区に対する虐殺を継続している。同国は、避難民や人道支援物資が集まる地域を激しく爆撃し、さらにガザ市内のラテン教会が空爆の標的とした。

複数のパレスチナ系情報筋によれば、昨日の木曜日の夜明けから本記事執筆時点までに、占領軍の空爆により41人が殺害された。これはパレスチナ抵抗組織が侵略に対抗し続けているなかで発生したものであり、木曜日の夕方にはガザ周辺の複数の入植地で、1日のうちに2度目となる空襲警報が鳴り響いた。

イスラーム抵抗運動「ハマース」の軍事部門である「イッズッディーン・カッサーム旅団」は、ガザのイスラエル兵に向けたビデオメッセージを公開した。これは「ガザのナチ占領兵へ…殺されるよりも捕虜になる方が良い」と題されており、兵士たちに殺害されるよりも投降して捕虜になるよう促している。

占領軍のエフィ・デフリン報道官は、自軍が「ガザで計画された作戦を実行するために多大な代償を払っている」と述べた。

さらに「我々は政治レベルで決定された「ギデオンの馬車」作戦を推進し、ガザ市の包囲を継続している」と付け加え、ガザ北部でのトンネル破壊につながった空爆の実施と、ハーン・ユーニスでの攻撃の深化について指摘した。

一方イスラエル軍ラジオは、同国のイスラエル・カッツ国防相が、緊急の軍事支援を要請し、米国防長官との「重要な会談」を行うため、米国の首都ワシントンD.C.に到着したと報じた。

同ラジオは、カッツ氏が緊急の軍事・弾薬支援およびイスラエルでのミサイル発射システムの維持を要請する予定であると述べた。停戦交渉に関しては、イスラエルは「間接」停戦交渉に「進展がある」というニュースを流し続けている。

イスラエル公共放送協会は、事情に通じた複数筋の話として、イスラエルが昨日木曜日、交渉仲介各国に対し、最新の撤退プランを提出したと報じた。

これにはモラグ軸からの占領軍の大規模な撤退が含まれるという。

しかしイスラエルのチャンネル「i24NEWS」は、ある情報筋の話として、「現在の焦点はモラグ軸ではなく、ラファフ地域におけるイスラエルのプレゼンスである」と報じた。

これはイスラエルが「モラグ軸」からの撤退に同意したとしても、ラファフ市からは撤退しないことを意味し、これはパレスチナ側の交渉官が拒絶する可能性のある障害となる。


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翻訳者:岡安紅葉
記事ID:60491