イスラエル極右政治家、アクサ―モスク周辺で宗教儀礼

2025年08月03日付 Milliyet 紙

イスラエルの極右政治家として知られるイタマル・ベン-グヴィル国家安全保障大臣が、占領下にあるエルサレム東部のアル=アクサー・モスクを電撃訪問し、中庭でタルムードの儀式を行った。

イスラエルメディアが公開した動画では、ベン-グヴィル国家安全保障大臣はパレスチナ領土を占拠しているイスラエル人グループとともに電撃訪問を実行。この訪問は、ユダヤ教の大災厄日とされる「神殿崩壊日」(ティシュアー・ベ=アーブ)記念の行事ということで、アル=アクサー・モスク中庭でタルムードの儀式が行われた。

ベン-グヴィル国家安全保障大臣は大勢の群衆に囲まれながら、アル=アクサー・モスク中庭で携帯電話ごしにタルムードの祈りを唱えている様子を写された。

午前中、パレスチナ領土を占拠しているイスラエル人数百人が、イスラエル警察の警備のなか、アル=アクサー・モスクに押しかけタルムードの儀式を行った。

【タルムードの儀式とは?】
タルムードはユダヤ教の書物のひとつであり、ユダヤ法(ハラーハー)、倫理、哲学、伝統、神学の議論集。ここでいう儀式は、このタルムード中で取り上げられている宗教的慣習を指し、礼拝の祈りによっておこなわれる。

■ネタニヤフ首相が承認

ベン-グヴィル国家安全保障大臣は、多数のアラブ諸国、イスラム諸国からの厳しい非難にもかかわらずアル=アクサー・モスク中庭への電撃訪問を繰り返している。

こうしたイスラエル上層部によるアル=アクサー・モスクへ電撃訪問は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相官邸の事前承認を得たうえで実行されている。

ベン-グヴィル国家安全保障大臣も2022年末の大臣就任以降、アル=アクサー・モスクに複数回にわたる電撃訪問をおこなっている。

■パレスチナ外務大臣が警告

パレスチナ外務省は昨日(8月3日)、ティシュアー・ベ=アーブ、つまり紀元前586年と紀元後70年に二度にわたってソロモン神殿が破壊されたことを記念して断食と追悼をおこなう年中行事に際し、イスラエルの狂信的なグループが「アル=アクサー・モスクへの襲撃」を呼びかけていると警告した。

同省から出された文書声明は、狂信的なユダヤ人の呼びかけとイスラエルの占領行為は、「神殿の破壊を口実にした、アル=アクサー・モスクへの組織的な襲撃の準備」の一環とみなすと強調した。
また、それらの企みは、アル=アクサー・モスクを標的とした「イスラエルの公式的な政策の一環」だと指摘した。


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翻訳者:原田星来
記事ID:60600