PKKマフムールキャンプ、閉鎖へ?住民はトルコへ?

2025年08月13日付 Cumhuriyet 紙

トルコ、イラク、イラク・クルド自治政府(IKBY)の3者が北イラクにおけるクルディスタン労働者党(PKK)の砦として知られるマフムール・キャンプの閉鎖に関して合意に達した、と伝えられた。

トルコとテロ組織PKK間で進められている和平交渉の中で、最も議論されている論点の一つであるマフムール・キャンプに関し、重要な一歩が踏み出される、と伝えられた。報道によれば、アンカラ、バグダード、エルビルの3者間で達成された合意により、「キャンプの閉鎖」が計画されている。

同地域の情報源がミドルイースト・アイ(MEE)に提供した情報によれば、9月までに完了する予定の退去プロセスは、PKKも関与している取り決めの一部である。

◾️キャンプ居住者はトルコへ移送されるのか?

ロンドンを本拠とするMEEに掲載された報道によれば、合意の一環として、キャンプ居住者達の一部はイラク内の様々な地点に移送させられ、また一部はトルコに送られる予定である。

PKKに近いと確認されたが、犯罪行為への関わりが見つかっていない人物は、トルコで一時的に受け入れられる可能性がある。

MEEの「地域情報源」に基づく報道によれば、キャンプ閉鎖は、中期的にはPKKの非武装化プロセスを加速させ、イラク、IKBY、トルコにとって成果となるだろう。

さらに、この措置は、イラクの主権を認めない武装非国家主体の支配下にある孤立地域を排除するのに貢献するだろう。

MEEに語ったとある地域の情報源は、退去時にトルコ国家情報機構(MIT)とトルコ軍が安全保障と住民移送プロセスを現場で監督すると述べた。

◾️トルコ政府関係者が語る

一方で、身元を伏せる条件でMEEに語ったトルコ政府関係者は、トルコ、イラク、IKBY三者間による調整メカニズムがあることを認めたが、マフムール・キャンプの退去に関して明確な合意があるとの主張について裏付けをしなかった。

報道によれば、PKKの上級幹部ムラト・カラユランは、今月初めに、組織がキャンプ内部の戦力を撤退させ、その陣地をイラクの治安部隊に引き渡した、と明らかにした。

カラユランは、「イラクの治安部隊は、現在、同陣地から包囲を狭め、私たちの民に圧力をかけている」と述べ、同治安部隊が組織に退去を強いているとして非難した。

一方で、テロリストのリーダー、アブドゥッラー・オジャランがキャンプ居住者に対して手紙を送ったと報じられた。オジャランは、この手紙の中で「疑いなく、このプロセスが進むにつれて、民は再び自らの土地に戻ることになるだろう」との表現を用いた。

◾️マフムール・キャンプ

1998年に設立された「PKKの砦」として、また1万2000人の移住者に家を提供したとして知られるマフムール・キャンプは、長い間アンカラ-バグダード間の緊張の原因となっていた。

アンカラは、キャンプをPKKの「軍事、物流、プロパガンダの拠点」と定義しており、ここで組織への人員が獲得させられており、教育が施されていると強調した。

トルコ軍が過去に「鉤爪-ワシ作戦」および「鉤爪-トラ」作戦の一環で何度もキャンプ近辺を標的にしてきたことが知られている。


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翻訳者:田端咲希
記事ID:60639