ベイオール区長、拘束される―イスタンブル市不正調査の一環
2025年08月15日付 Medyescope 紙

イスタンブル広域市(İBB)に対する新たな不正調査の一環で、ベイオールのイナン・ギュネイ区長が拘束された。44人に対し拘束が決定したことが分かった。
イスタンブル共和国検察当局は、イスタンブル広域市(İBB)に対する調査の一環で、ベイオールのイナン・ギュネイ区長を含む44人について拘束が決められたと明らかにした。
イナン・ギュネイ区長の他に、2019年からイスタンブル広域市長の相談役を務めるイイト・オウズ・ドゥマン氏、ベイオール区補佐局長、ギュネイ区長の警護係、キュルトゥル株式会社とメディア株式会社の従業員を含む44人について拘束令が出された。
現時点で42人が拘束され、イナン・ギュネイの補佐局長もこの中に含まれていることが分かった。
拘束令を出された人々の中には、ソーシャルメディアXで「Ekrem Edit」というアカウントを管理するマヒル・ギュンや、「Gençliğimiz var」というアカウントの管理者であるムスタファ・セゼル、共和人民党(CHP)に近いニュースアカウントを管理していたというウトゥク・ドールヨルが含まれている。
被拘束者の氏名は次の通りだ。
イナン・ギュネイ、イイト・オウズ・ドゥマン、ハサン・ヤラズ、ボラ・アラマジュ、アイスン・ヴラル、エスマ・バイラク、ギュンギョル・ボズクルト、ハサン・エルカン・カバクチュ、イスマイル・アッカヤ、アスラフ・エンギン・ギュネル、メフメト・カヤ、エルサン・シュク、イブラヒム・ジャン・ヤマン、ユヌス・ギョチェル、ヌルル・タハ・ユクセル、アルペル・ユルドゥルム、デニズ・ギョレリ、ドゥイグ・フィキルリ、シュクリュ・フゥンドゥク、ナズル・ダラル、ヴェイセル・エレン・ギュヴェン、ブラク・カラクシュ、アリジャン・アイヴァタシュ、ムスタファ・セゼル・イェルリ、エルダル・アクバイ、メフメト・アーキフ・ブルトゥ、サブリイェ・アッカヤ、チーデム・ナスフベイオール、ウミト・カラカヤ、マヒル・ギュン、レジェプ・ジェベジ、フェルダ・ユルドゥズ・セルバサン、ユスフ・ユジェ、オズゲ・バーダトル、カズム・エレン・ソンメズ、アフメト・ボズクルト、タールク・ボラ、メスト・タシュクン、トゥーバ・コチャク、ハレ・ディンチェル、セイハン・オズジャン、メフメト・チュルクオール、ウトゥク・ドールヨル、ゼカイ・クラト
検察当局の発表では、今朝拘束されたのは、イスタンブル広域市に対するいくつかの財政上の罪で捕まったエクレム・イマムオールの相談役であるムラト・オングンと逃走したエムラフ・バーダトルに関わりがある人々であると主張された。拘束令が出された者の中には、ソーシャルメディアに関わる9人が含まれている。
イスタンブル共和国検察の発表は次の通り;
「我々イスタンブル共和国検察によってİBBでの不正に関して進められている捜査の一環において; 利益目的の犯罪集団の組織、収賄、贈賄、公的機関に被害を与える詐欺行為、および個人情報を違法に取得した罪に問われているムラト・オングンと、逃走中のエムラフ・バーダトル容疑者とつながりがあるメディア株式会社、キュルトゥル株式会社、およびイスタンブル広域市内で多くの詐欺行為に関与したことが判明したイナン・ギュネイ・ベイオール区長も含む35人の容疑者と、これもムラト・オングンの指示で活動し、逃走中のエムラフ・バーダトル容疑者とのつながりが確認された利益目的の犯罪集団のソーシャルメディアに関与した9人の容疑者を合わせ、合計44人の容疑者に対し拘束令が出された。」
■ムラト・カプキが言及
拘束された実業家のムラト・カプキは、検察の取り調べで、ギュネイ区長について供述した。
「現在ベイオール区長であるイナン・ギュネイは、以前はベシクタシュ区と共同で設立した会社であるベルタシュ(BELTAŞ)の最高責任者だった。今はベイオール区長であったとしても、ベシクタシュ区とベルタシュにおいて現在も権限を有し、発言力を持っている。広告に関連する仕事を組織している。事件に関連して捕まったセルカン・オズチュルクは、イナン・ギュネイ区長の近しい友人であり、金庫番だ。この広告関連の仕事はセルカンが仲介して提供されている。前にも述べたように、私がフュセイン・キョクサルから聞いたシステムの中にイナン・ギュネイ区長もいた。イナン・ギュネイ区長は、エクレム・イマムオールにもとても近い人物だ。あえて言うなら彼の側近だ。屋外広告部門でイナン・ギュネイ区長が不正に多くの恩恵を受けていたことは知られている。」
■オズギュル・オゼルの反応
共和人民党(CHP)のオズギュル・オゼル党首は、イナン・ギュネイ区長の拘束に対して反対の声を上げている。
「5月19日から今日まで、「私はこう聞いた」という中傷以外は何もないから、彼らは149日間も起訴できずにいる。この絶望的な理由で拘束された者たちを、配偶者や子どもたちを人質に脅し、虚偽の供述を強いている。彼らはとうとう検察と弁護士で手を組み、İBB取引所を作った。検察が囲い込んだ弁護士たちを国中の刑務所にいる被拘束者たちのもとへ送り、供述書に署名をさせ、何百万ドルもの賄賂を受け取ろうとしている。この悪党の行動が書類で明らかで、良心の呵責は崩れ去っており、人々はこの悪党Ak Toroslarの解散のため裁判官・検察官委員会(HSK)が動き出すのを待っているのに、今日いまだにこの悪党の手で捜査が行われている。この捜査は、悪の司法と公正発展党(AKP)が受けた損害を隠すため着手された報復作戦である。この捜査は、平和、団結、友愛を唱える者たちが、この希望に対して始めた妨害工作である。私たちは最後まで、イナン・ギュネイ区長とすべての仲間たちのそばにいる。国家に内在する悪党に告げる。9波ではない。99波を仕掛けたとしても成功しないだろう!彼らは検察を、悪の一団を信じるがいい。私は国民を信じる。国民は私たちと共にある。」
■DEM党、拘束に反対
人民の平等と民主主義党(DEM党)の共同党首たちは拘束に対し反対の意を示した。
トゥライ・ハティムオール共同党首はXのアカウントで次のように述べた。
「イナン・ギュネイ・ベイオール区長も含む多くの人が夜明けの計画とともに拘束されたことを非難する。民主主義が、国民が選び―選ばれる権利に向けられたあらゆる種類の妨害に私たちは反対する。社会平和の基礎と民主主義社会のために国民の意志に敬意を表すべきであり、政治的な動機により進められている捜査は打ち切られるべきだ。国民の意志に対し続けている計画は直ちに終わらせるべきである。」
■「トルコの民主化過程に悪い影響をもたらしている」
トゥンジェル・バクルハン共同党首はソーシャルメディアで次のように共有した。
「イナン・ギュネイ・ベイオール区長と多くの人が拘束されたことは受け入れられない。トルコにおける平和と民主主義、解決方法が議論されている危機的過程で、地方行政に対するこの種の捜査は直ちに打ち切らなければならない。これらの捜査がいかに望まれているとしても、国家に大きな損害を与えていることに、共通の未来を捨てていることに、いいかげん目を向けられるべきだ。国民の投票によって選ばれた区長を標的にすることは、民主主義の意志を無に帰することを意味する。このやり方は、トルコの民主化追求に悪影響をもたらしている。不法な行為を終わらせて、公正さを明示し、民主主義を強化するため私たちは断固とした闘いを続けていく。」
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翻訳者:丸山 礼
記事ID:60651