イラク・クルド自治区で銃撃戦、旧クルディスタン愛国同盟党首ら逮捕
2025年08月22日付 Medyescope 紙
元KYB(クルディスタン愛国同盟)共同党首・人民戦線指導者のラフル・シェイフ・ジェンギの身柄拘束命令を受けて、スレイマニエで武力衝突が発生した。ジェンギとその兄弟が身柄を拘束された一方、治安部隊の隊員3名が死亡し10名が負傷した。
IKBY(イラク・クルド人自治区)のスレイマニエ県で、元KYB(クルディスタン愛国同盟)共同党首・人民戦線指導者のラフル・シェイフ・ジェンギの身柄拘束命令を受けて緊張が高まっている。ジェンギの身柄引き渡しが拒否されたことで発生した武力衝突は約4時間に渡って続いた。作戦の結果、ジェンギとその兄弟であるポラド・ジェンギ、アラス・シェイフ・ジェンギが身柄を拘束された。
戦闘はジェンギの住居兼党本部があるラーレザル地方で発生した。作戦には戦車、装甲車、重火器も投入された。対テロ部隊、レンジャー部隊、作戦部隊も参加したこの作戦では、治安部隊の隊員3名が死亡した。死亡したのは、アリ・シェイフ・スアド・タラバーニー隊員、ディヤル・セルダル・ハキム隊員、セルメンド・アリ隊員だと発表された。隊員10名の負傷も発表されている。
身柄拘束の前に声明を発表したジェンギは容疑を否認し「自宅におり、何もしていない。裁判所の決定は何も我々に届いていない。届き次第回答する」と話した。
作戦の後に得られた情報によると、ラフル、ポラド両名の配偶者と子女らはスウェーデンへの送致が検討されている。アラスの家族については英国へ送致されるとのことだ。事件に関連する48名が身柄を拘束され、ラーレザルの兵力は合計77人からなるということだ。戦闘により地域の観光拠点や家屋が甚大な被害を受けた。
■バルザーニ氏、自制を呼びかけ
クルド人自治区のマスルール・バルザーニ首相は、情勢の緊張によりクルド人自治区の安全と安定が脅かされていると述べた。バルザーニ氏は「この国の若者が犠牲となってはならず、問題は法的に解決されるべきだ。各方面と協力し、流血と暴力を防ぐために努力している」と理性的な対応を呼びかけた。
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翻訳者:神谷亮平
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