CHPの臨時党大会、党首選挙によりオゼルを再選
2025年09月21日付 Medyescope 紙

共和人民党(CHP)の臨時党大会が招集された。オズギュル・オゼル党首と執行部に対して、代議員による信任投票は行われなかった。党首および執行部組織の選挙が実施されるためには、現執行部が信任を得られていないという状況が必要であるが、党は執行部を受け入れている。オゼル党首は、「党内に仕組まれた工作に対する不信任任票をお願いしたい」と、議員らに事態を説明した。
CHP第22回臨時党大会は「クーデターにも管財人にもノー」のスローガンの下に召集された。CHPのオズギュル・オゼル党首は、党議会にも最高規律委員会ともに信任投票を実施しなかった。あわせて(オゼル党首や執行部に)信任投票は行われなかったと発表した。
結果的に、CHP第22回臨時大会では合計917票が投じられた。オズギュル・オゼル党首が有効票835票をすべて獲得し、3期目となる党首に選出された。
4月6日に成立した党議会と最高規律委員会の顔ぶれは、各1名ずつ入れ替わる。オズギュル・オゼル党首によるブロックリストをもとにした投票の結果、党議会はハーカン・ウヤヌク氏に代わり、セルジャン・チューグン氏が入った。また、アリ・バルタ氏が、自身がチャンカヤ地区委員長を務めていること理由に最高規律委員会を退任き、バルタ氏に代わってエディルネ県委員長を務めるハリカ・タイブッル氏が役職に就く。
■選挙に必要な信任投票は行われず
2023年の第38回通常党大会で不正があったとの訴訟を経て、党に管財人が任命派遣されるという脅威に対し、CHPの代議員らが臨時党大会の開催を申請していた。
党規約および議会規則の関連条項のなかでは、選挙を目的として代議員が招集する党大会では、議題に信任投票を追加しなければならない。そして執行部が信任を得た場合は選挙は実施できない。
党規約第48条項では、「臨時党大会の開催を求める代議員の数が、代議員総数の過半数を占める場合、議題に信任投票および選挙条項を追加することができる」と規定されており、この記載を典拠として議会での信任投票と選挙が行われる。
しかし、CHP大会規則第31条によれば、選挙を伴う党大会では、まず信任投票を行う必要がある。党首および委員会が信任を得られなかった場合、選挙が行われる。代表団は、オズギュル・オゼル氏、PM、YDKに信任投票を行わず、選挙への道を開いた。
■オゼル党首「党に仕組まれた工作への不信任投票」
オゼル党首は、代議員らに信任投票を行わないよう呼びかけた。呼びかけの内容は次のとおり。
「ここで信任投票を行えば、議題が選挙に移る前に我々は自宅へ帰る羽目になる。私も、党議会の全メンバーの皆さんも、国会議員全員の皆さんも。皆さんには、不信任投票をもって選挙への道すじを開いてほしい。皆さんからの不信任の票は、政権が司法に対して行ったおふざけに対する不信任だ。党内に仕込まれた工作に対し、不信任という投票をしてほしい」
■オズギュル・オゼルが唯一の候補者
信任投票の後、選挙の議題に移った。オズギュル・オゼルは、党首候補として唯一の指名を受けた。オゼル党首が「テクニカルかつ法的な動き」と評価した党大会で、彼女のライバル候補は現れなかった。オゼル氏は、4月6日の臨時党大会で、異論なく認可された主要候補者リスト(ブロックリスト)にも言及し、ブロックリストでって選挙をおこなうことが望ましいと述べた。その後、ブロックリストによる選挙実施の提案が提出され、多数決で可決された。
5か月前の党大会で、「均衡と連帯リスト」という名簿をもとに党議会議員候補者を発表した国会議員(イスタンブル選出)のオグズ・カーン・サルジュは、「我々の党が分裂することを期待してもみ手している者どもは失望することになる」と述べ、今回の党大会ではリストを出さないことも明らかにした。
オゼル氏が電話で招集したケマル・クルチダルオール氏は党大会に出席しなかった。クルチダルオール氏に近い一部の議員も参加しなかったが、党内の反対派の象徴的存在であるオグズ・カーン・サルジュ氏は会場に姿を見せた。
■「シィリヴリ刑務所」コーナー
党大会の会場となったナーズム・ヒクメト文化センターには、「シィリヴリ刑務所」と書かれたコーナーが設置され、拘束されているCHP党所属の市長らの写真が展示された。議長に選出されたCHPグループ副代表のムラト・エミルも、議題に入る前に、イスタンブルのエクレム・イマムオール市長からのメッセージを読み上げた。
オズギュル・オゼルも党首も、拘束されている党員らに向けて挨拶をした。また、亡くなったマニサ広域市の市長フェルディ・ゼイレク氏と、歴代の党首の一人であるアルタン・オイメンを偲んでスピーチをおこなった。
この記事の原文はこちら
翻訳者:原田星来
記事ID:60803