エジプト:エジプトとトルコが海上軍事演習「友情の海」を実施

2025年09月24日付 al-Quds al-Arabi 紙
■サウジアラビアとパキスタンの合意を受けて…エジプトとトルコの間の海上軍事演習:地域的な戦争的含意を伴って

【ロンドン:本紙】

エジプトとトルコの海軍は今週、東地中海で軍事演習を開始した。これはイスラエルとの信頼関係の欠如や、イスラエルの地域的・国際的孤立の高まりを背景に実施された。そしてこの軍事的要素は、ガザ戦争をきっかけに地域に生じている新たな同盟の一環でもあり、それらのなかでももっとも顕著なものは、パキスタン・サウジアラビア間の同盟である。

エジプトとトルコのメディアは、両国の国防省の発表として、同演習が今週の月曜日に始まり、同週木曜日に終わると伝えている。これは二国間協力を強化し、地域における海上航行を確保し、攻撃に対処することを目的としているが、この問題に関して明確な二国間防衛協定は存在しない。

今回の演習の象徴的な意味を示すものの一つはその名称であり、「バフル・サダーカ(友情の海)軍演習』の名を冠されている。エジプト側からは海軍艦隊の部隊が参加し、その中には『タフヤー・ミスル』と『フアード・ズィクリー』の2艦船が含まれる。

一方トルコ側からは、フリゲート艦『TCGオルチ・レイス』と『TCGゲディズ』、攻撃艇『TCGインバット』と『TCGボラ』、潜水艦『TCGグル』のほか、F16戦闘機もが参加している。

両国の海軍は数と装備において中東最大規模とみなされており、イスラエルを上回る。しかしイスラエル海軍は米国から強力な技術支援を受けており、それが同国に一定の技術的優位をもたらしている。

『友情の海』の名を冠した最初の海軍演習は2009年に実施され、2013年まで続いたが、その後二国間の関係の緊張の結果として中断されていた。これはトルコがアラブの春の活動家の一部や、亡くなったムハンマド・ムルスィー前エジプト大統領に近しい政治指導者らを受け入れたことを受けてのものであった。

12年間の中断を経て、今週、この演習が再開されている。これは、ガザにおけるイスラエルの戦争を背景に、中東で急速に進展する軍事的な動きのなかで行われており、紛争の範囲が一部の地域諸国に拡大する可能性も想定されている。

またこの演習は両国間の軍事協力の発展の可能性を示す指標であると同時に、外交的・軍事的なメッセージを送るものでもあり、エジプトにとってはイスラエル、トルコにとってはギリシャがその相手とされている。

(後略)


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翻訳者:永井千尋
記事ID:60848