パレスチナ:イスラエルの断続的攻撃で37人が殉教 ガザ各地で被害拡大
2025年09月28日付 al-Quds al-Arabi 紙
◾️日曜未明以降、イスラエルの散発的な攻撃でガザ地区のパレスチナ人が37人殉教
【アナトリア通信:ガザ地区】
日曜(28日)未明以降、ガザ地区各地で行われたイスラエルの空爆や砲撃、銃撃によって、パレスチナ人37人が殉教し、他にも負傷者が出た。これは約2年間続く集団虐殺戦争の一環である。
医療筋や目撃者によると、イスラエルの攻撃は居住民のいる住宅や民間人の集まり、援助を待つ人々を標的にしたという。
≪中部地区≫
医療筋によると、イスラエルの攻撃はガザ中部の各地で数十人の殉教者を出した。
ヌセイラート難民キャンプでは、未明にアブ・アーミル家の住宅が攻撃され、7人のパレスチナ人が殉教し、他も負傷した。
またヌセイラート難民キャンプ西部ハサイナ地区では、父子を含む3人が殉教し、他も負傷した。
ブレイジ難民キャンプでは、クリーナーウィー家の住宅がイスラエルによって空爆され、多数が負傷した。
さらにネツァリム回廊付近では、援助を待っていたパレスチナ人1人が、ワーディー地区南部の米・イスラエル援助配布センター近くでイスラエル軍の銃撃により殉教した。
国連や国際救援団体の監督を離れて、イスラエル政府は2025年5月27日以降、「ガザ人道救援財団」と呼ばれる仕組みを通じて援助配布計画を進めており、これをパレスチナ人の表現によれば「死の罠」に変えてしまった。
また、中部地区での散発的な攻撃により9人が殉教したが、詳細は明らかになっていない。
≪北部地区≫
北部地区では、ガザ市にイスラエルの攻撃が集中し、医療筋によると6人のパレスチナ人が殉教した。
また、市西部のアーイディーヤ通りではシファ総合病院北側が爆撃され、1人が殉教した。
さらに、ナスル地区西部では民間人の集まりがイスラエルによって爆撃され、(不特定)多数が殉教したが、治安状況が悪いため遺体の収容はまだ行われていない。
そして、詳細が明らかになっていないが、ガザ市内各地への空爆でさらに5人が殉教した。
市南部サブラ地区では、爆発物を積載した無人車両による住宅の破壊作業が続けられている。
また、市西部ナスル地区やシャティー難民キャンプでは、イスラエル軍が散発的な空爆を砲撃と同時に行った。
イスラエル軍は基礎サービスに従事する人々をも標的にし続けており、土曜日にはガザ市東部で水の配給業務中のガザ市職員1人が殺害された。
市当局は日曜、声明で「この攻撃は民間およびサービス部門の従事者の保護を保障する人道規範と国際法に対する明白な違反である」と語った。
≪南部地区≫
医療筋によると、ガザ地区南部に対するイスラエルによる継続的な攻撃は4人のパレスチナ人が殉教した。
また、ラファ市では援助を待っていた1人が、北部シャークーシュ地区の配給所付近でイスラエルに銃撃され死亡した。
さらに、ハーン・ユーニス市では南西部ティーナ地区の配給センター付近で援助を待っていたパレスチナ人1人がイスラエルの銃撃により殉教した。
同市中心部では夜間にイスラエルの空爆と砲撃があった。
また、南部での散発的な攻撃でも2人のパレスチナ人が殉教したが、詳細は不明だ。
米国の支援を受けて、イスラエルは2023年10月7日以来ガザで集団虐殺を続けており、これまでに6万5926人が殉教、16万7783人が負傷している。犠牲者の大半は子どもと女性で、飢餓により442人(うち147人が子ども)が死亡している。
イスラエルは数十年にわたりパレスチナやシリア・レバノンの土地を占領し、そこからの撤退や、1967年戦争以前の境界に基づく東エルサレムを首都とするパレスチナ独立国家の樹立を拒んでいる。
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翻訳者:古内遼太
記事ID:60902