シリア:ドゥルーズ派精神指導者、スワイダーをヘブライ語名で呼称

2025年10月11日付 al-Mudun 紙

■ヒジュリー師、スワイダーの名称を否定 聖書由来のヘブライ語名を採用

【本紙】

ドゥルーズ派の精神的指導者であるヒクマト・ヒジュリー師は、土曜日、スワイダーの自己決定権を改めて求める声明を発表し、アラブ山地方またはスワイダーの代わりに、旧約聖書に登場する「バシャン山」という名称を用いた。

〈全面包囲〉

ヒジュリー師は、「バシャン山」は数か月にわたり、民間人の生活を脅かす厳しい全面包囲にさらされており、食料や医薬品、水、燃料、移動の自由など、生活のあらゆる側面が麻痺していると述べた。また、限定的な国際支援が届いているものの、十分ではないと指摘した。

同師はさらに、スワイダーが前例のない人道的危機に直面しており、そのなかには職員や契約職員の給与の恣意的な停止、証明書発行の禁止、宗派的煽動や継続的な攻撃によって授業に戻れない大学生、そして学業を続けられない学校の生徒が含まれていると述べた。

同師は、停戦違反が絶え間なく続く中で、多くの家族が常に恐怖のなかで暮らしていると述べた。また、すべての生産・輸送・医療活動を停止させるために、燃料の搬入が「意図的に」妨げられていると指摘した。さらに、同県の医療体制が崩壊し、医薬品不足やインフラ・医療機器の破壊により一部の患者が死亡したと述べた。

〈巨大な監獄〉

ヒジュリー師は次のように述べた。「我々は山の中の巨大な監獄に閉じ込められている。我々の人々の移動は制限され、監視され、脅かされており、村々は占領されている。食料も、資金も、生活必需品もない。」

同師は、停戦決議と国際条約の遵守を確認したうえで、「不当な包囲を解く時がきた」と訴え、シリア政府軍が停戦を破っていると非難した。

ヒジュリー師はまた、「バシャン山」に課せられた包囲の即時解除、安全な人道回廊の確保、民間人に対する犯罪や違反行為の加害者・責任者を国際司法の場で裁くことを求めた。さらに、「武装占領勢力」に対し山の村々からの完全撤退を義務づけ、スワイダーの行政境界に従ってすべての土地を返還するよう呼びかけた。

ヒジュリー師は、支援物資と生活物資の搬入を容易にし、外部世界との安全な通信を確保するための国際的な人道回廊の開設を呼びかけた。また、国連の監督のもと、国際的な監視と保護の枠組みの中で、「バシャン山」の住民が自らの選択と同意に基づき自己決定権を行使できるようにすることを求めた。

〈ヘブライ語の呼称〉

ヒジュリー師の声明で注目されたのは、旧約聖書に登場するヘブライ語の呼称「バシャン山」を用いた点である。この呼称には、アラブ山(ドゥルーズ山)、ゴラン高原、ハウラーン平原(ダラアー)、クナイトラが含まれている。

ヒジュリー師は、同県で7月に発生した事件の際、イスラエルが介入し、シリア軍や首都ダマスカスの要所―大統領宮殿付近を含む―を爆撃したことを受け、イスラエルとベンヤミン・ネタニヤフ首相に対してたびたび感謝の意を示していた。

イスラエルはシリア南部のシャイフ山高地と緩衝地帯を占領しており、「バシャンの矢」と名付けられた軍事作戦のもと、シリアの兵器、特に防空システムや戦闘機を破壊するために数百回の空爆を実施した。この作戦は、昨年12月8日にバッシャール・アサド政権が崩壊した直後に行われた。


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翻訳者:鈴木美織
記事ID:60977