シェンゲン・ビザに大きな変更、トルコへの影響は

2025年10月13日付 Cumhuriyet 紙

EUは、新しいデジタル検問システムEESによって旅行がより安全で秩序のある状態になるのを目指している。システムは、シェンゲン圏への出入域をデジタルで追跡する予定だ。旅行者の生物測定学的データを国境検問所で記録し紐づける予定だ。さて、EUの新たなデジタル検問システムEESとは何か、どこで適用されるのか。このシステムは、トルコ国民にどのように影響し、いつ完全に導入されるのか。その答えは。

EUが長期間延期していたデジタル検問システムである欧州出入域システム(EES)は、もはや段階的に使用を開始した。システムは、旅行をより安全で快適にすることを目的としていているが、初回登録に時間がかかるのではないかと不安がある。

■EESとは何か、どの国で適用

EESは、EU市民でない人々のシェンゲン圏への出入域をデジタルで追跡するシステムである。シェンゲン圏は、ほとんどがEU加盟国である29のヨーロッパ諸国で構成されている。新しいシステムによって、国境検問に際し指紋と写真の登録が行われる。

■6ヶ月以内に完全に稼働する予定

EESは、パスポートに押印される現在の制度の代わりとなる予定だ。このシステムではパスポート情報とともに指紋と相貌もデータ登録される。欧州委員会は、何度か延期していたこのシステムが10月12日に導入されると7月に発表していた。

このシステムは、まずは段階的に導入される。このことはEESと最初に出会うのがご自身が旅行した国と日時によるという意味である。EESは、2026年4月10日から6ヶ月以内に完全に稼働する予定だ。

■トルコから旅行をする人にどのように影響

EESは、トルコ国民のシェンゲン圏への出入域をデジタルで登録する。有効なシェンゲン・ビザで旅行する人々は、システムに登録されることになる。このシステムは、ビザの期限切れを防ぐためにリアルタイムでの管理を可能にする。

シェンゲン圏へ出入域するトルコ国民は、国境でパスポート・チェックの際に生物測定学的データ(指紋と相貌)を取られる。この情報は、EESデータベースに登録され、渡航履歴や滞在期間を追跡される。

まずは段階的に適用されるこのシステムは、一部の検問所で限定的な業務で始まる。EESは、EU加盟国、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス国民以外の旅行者にのみに適用される。


この記事の原文はこちら

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:新井慧
記事ID:60989