シリア:シリア全土で旧政権への協力者を対象とする暗殺事件が増加

2025年10月18日付 al-Quds al-Arabi 紙

■シャルア暫定大統領によるモスクワ訪問、シリア全土で暗殺事件が増加

【本紙】

シリアのアフマド・シャルア暫定大統領によるモスクワ訪問は、極めて重要なことであり、また旧政権の期間に属していた人々の間で暗殺事件が増加している現状と共に、シリア沿岸部の将来に影響を与えるものとなることだろう。

憂慮される治安情勢の悪化が起こるなかで、シリアでは国全体で暗殺が増加している。以前はヒムスとハマーに集中して発生していたところ、9月末から今月10月17日までの間に、アレッポ市だけで9人が暗殺されたのだ。

これらの暗殺作戦は、シリアの旧体制に関係する治安組織や民兵組織との協力を疑われた地元人物らを標的としたものであり、政府の支配下にある諸都市の内部での治安情勢のさらなる悪化を示唆している。

そして複数の情報筋が本紙に伝えたところによると、この一連の暗殺は、アリーハー市の銀行の元支店長サーリフ・アフマド・サルジャ氏の殺害によって始まった。同氏は、市民の動向について(旧政権の)治安機関に報告していたとされ、正体不明の襲撃者によって射殺されたという。

同様の流れにおいて、アレッポ西部のファルカーン地区でヒシャーム・フザーミー氏が殺害された。一部の情報筋によれば、同氏はイラン革命防衛隊の地元連絡係を務めており、かつてシリア反体制派と体制軍およびイラン民兵との間で行われた捕虜交換取引において、交渉・仲介の役割を担っていたとされる。


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翻訳者:小澤和歩
記事ID:61033