イスラエルがヨルダン川西岸北部トゥーバースを侵攻

2025年11月26日付 al-Quds al-Arabi 紙
【本紙:トゥーバース】

◼️イスラエルがトゥーバースを侵攻: 住民の強制退去、負傷者・拘束者も

イスラエル占領軍は、占領下のヨルダン川西岸北部で大規模な軍事作戦を開始し、作戦はトゥーバース市とその周辺の町々に集中した。

独立系のパレスチナ捕虜協会が発表した声明によれば、作戦は本記事執筆時点までに60人のパレスチナ人の拘束者を出す結果となった。

同協会は、イスラエル軍が本年初め以降、トゥーバース県の住民およそ330人を拘束したと指摘した。

またパレスチナ赤新月社は、占領軍兵士による激しい暴行を受け、10人のパレスチナ人が負傷したと報告した。

同団体の隊員は、イスラエル軍が県内での活動を明確に妨害し、腎透析を必要とする20人を含む30人の搬送に加え、家屋から病院へ運ばれる遺体の搬送にも支障が出たと報告した。

イスラム聖戦(PIJ)の軍事部門であるアルクッズ旅団は、パレスチナ人戦闘員がイスラエルの攻撃に対抗したと発表した。

3個のイスラエル軍旅団がこの攻勢を指揮している。また、同国のイディオット・アハロノット紙は「作戦の公表された目的は、武装勢力の再編を阻止することである」と報じた。

同紙は情報筋の話として、「西岸での作戦は北部のいくつかの村や町を標的としており、数日を要する可能性がある」と伝えた。

トゥーバース県のアフマド・アスアド知事はロイター通信に対し、「侵攻は長期化しており、イスラエル占領軍は住民を家から追い出し、建物の屋上を占拠して拘束作戦を行っている」と述べた。
作戦には、市民の家への急襲や強行侵入に加え、パレスチナ人家屋内部の物品破壊が伴っていた。

政治アナリストのウダイ・アブー・ジャアーラ氏は本紙へのインタビューで、この作戦が占領軍がジェニンやトゥールカレムの難民キャンプで行ったことの繰り返しとなる可能性を警告した。
また、ヒューマン・ライツ・ウォッチやイスラエルの人権団体ベツェレムを含む人権団体らは、イスラエルが難民キャンプ住民の強制移住とその構造改変を通じて西岸で民族浄化を行っていると非難している。

別の文脈では、イスラエルが西岸を段階的に併合し、その土地を侵食している実態が示されている。
クネセト内の委員会は火曜日、イスラエル人のパレスチナ占領地での土地所有を認める法案を可決した。
クネセトの声明によると、「同法案は外国人への不動産の賃貸・売却を定めたヨルダン法を撤廃し、ユダヤ・サマリア地区で誰でも不動産を購入できるようにするものだ」という。


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翻訳者:池内一生
記事ID:61215