シリア:シリア全土の各地で「国家の統一」を訴える大規模デモが散発
2025年11月28日付 al-Quds al-Arabi 紙

■シリア各地で統一を訴える大規模デモが相次ぎ、「侵略抑止」の記念日に結束を示す
【ダマスカス:アナトリア通信】
金曜日、シリア各地の複数県で数十万人のシリア人が広場に繰り出し、国の分割に反対し、国民のあらゆる構成のあいだの統一という選択を支持する意思を表明した。これは、バッシャール・アサド政権を打倒する契機となった「侵略抑止の戦い」の記念日に合わせた動きである。
これは、アフマド・シャルア大統領が木曜夜のテレビ演説で、国民のあらゆる階層・構成に対し、侵略抑止の戦いの記念日に際して広場や街頭に出て喜びを表してほしいと呼びかけたことを受けたものである。
シリア国営通信(SANA)と国営チャンネル「イフバーリーヤ」は、シリア各県で同記念日に合わせた民衆行事が始まり、「国家の統一の確認」と「分割の拒否」を掲げていると伝えた。
侵略抑止の戦いは、旧体制による軍事的エスカレーションに対抗しつつ支配地域の拡大を図ることを目的に、2024年11月下旬にシリア反体制諸派がシリア北西部で開始した大規模軍事作戦を指す。
アレッポ県(北部)では、クブターン・ジャバル市の住民が、同戦いの出発点とされる町の中心広場に集まり、解放の記念式を行い、周辺の村からのデモ参加者も合流した。アレッポ市中心部のサアドゥッラー・ジャッブーリー広場のほか、同県田園地帯のサフィーラとマンビジュの両市でもデモが行われた。
イドリブ県(北西部)では、サブウ・ブハーラート広場のほか、アリーハー、マアッラト・ヌウマーン、ハーン・シャイフーン、サルキーンの各市で民衆行事が催され、「国家統一の確認」と「分割・分離の呼びかけの拒否」を掲げた。
首都ダマスカス(南部)では、ウマイヤ・モスク前を出発した行進が、スーク・ハミーディーヤ、ナスル通り、ウマイヤ広場へと進み、「歩調統一の確認」と「あらゆる分割計画の拒否」を訴えた。
ダルアー県(南部)では、県都であるダルアー市の「3月18日広場」で「シリア領土の統一」を確認するデモが行われ、タフス、スィンマイン、ブスラー・シャームの各市でも同様の行進が確認された。
西部沿岸部では、タルトゥース県の海岸沿いやバーニヤース、さらにラタキア、ジャブラの各市で、国民統一の確認と分割・分離の呼びかけの拒否を掲げる民衆行事が実施された。
さらに中部のハマー市内のアースィー広場のほか、北東部のダイル・ザウル市、ダマスカス郊外県のドゥーマー市とアシュラフィーヤ・サフナーヤー市など、各地で同様の行進が行われた。
参加者は、「シリアの統一を守る用意がある」「シリアはすべてのシリア人のもの」「シリアは私たち皆を結ぶ祖国だ」といった、統一という選択を確認する横断幕を掲げた。活動家らがSNSで伝えたところでは、参加者は「シリア国民は一つだ」といった統一を支持するスローガンも唱和した。
2024年12月8日、革命勢力は首都ダマスカスへの進入に成功し、父であるハーフィズの体制(1970〜2000)から権力を継承したバッシャール・アサド体制(2000〜2024)の打倒を宣言した。両時代を通じてバアス体制は強権的な治安支配を敷き、広範な人権侵害を重ねてきたとされ、シリア人はその支配からの解放の日を国民的な祝日とみなしている。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
翻訳者:国際メディア情報センター
記事ID:61221