バルザーニー元大統領の武装護衛付き大学訪問にエルドアン大統領周辺反発

2025年12月01日付 Cumhuriyet 紙

イラクのクルディスタン自治政府元大統領でクルディスタン民主党党首メスト・バルザーニー氏は、シュルナク大学によってジズレで行われた「第4回国際メライェ・ジジリー・シンポジウム」に武装した軍人(ペシュメルガ)護衛付きで参加した。反発を生んだ映像に対して公正発展党エルドアン大統領の周辺も声を上げた。

イラクのクルディスタン自治政府元大統領でクルディスタン民主党党首マスード・バルザーニー氏は、シュルナク大学によってジズレで行われた「第4回国際メライェ・ジジリー・シンポジウム」に出席した。

公正発展党及び人民平等民主党のシュルナク選出国会議員たち、シュルナク県知事、シュルナク市長、市の名士たちは、バルザーニー元大統領を迎えるためにハブル国境門に向かった。

バルザーニー元大統領の訪問にイラク領クルディスタン自治政府の兵隊であるペシュメルガが同伴した。ペシュメルガが訪問に際して戦略的カモフラージュの軍服を着用し、長い銃身の武器を携帯していたのは反発を受けた。

ムスタファ・アクシュ大統領最高顧問の「元国家要人はおろか、我が国に国家元首を迎えたとしても、儀仗の士官・副官の他、警護の者は軍服を着用できず、拳銃以外の銃身の長い武器を手に職務を遂行することはできない。」という反発に続いて、オクタイ・サラル氏からも反発が来た。

■国家の体面を傷つける

公正発展党でエルドアン大統領の最高顧問を務めるオクタイ・サラル氏は、Ⅹのアカウントを通じて発表を行い、ペシュメルガが武装してシュルナクにバルザーニー元大統領に同行したことに、次のように反発した。

「シュルナクでマスード・バルザーニー元大統領がもてなされたのは、疑いなくもてなし好きな私たち国民の高貴さである。私たちは、歓迎ということをわかっている。だが、我が国の境界線、儀礼、尊厳を誰にも犯させない。

トルコ共和国の儀礼上の規則は、昨日と今日で違うものではない。バルザーニー氏は、今日、北イラク政府でもイラク中央政府でも公的な地位にはない。このため、その扱いは、最大限でも元国家要人レベルのものであり、過剰さは国家の体面を傷つけることになる。

ただ、トルコ領内で外国人が軍服を着て銃身の長い武器をもって歩いている映像が判明したことを知っている。この様子は、単に慣習にではなく、国家の根幹的尊厳にも影を落とす。

トルコ共和国は、来客をシュルナクであれ、バグダードであれ、エルビルであっても、あらゆる場所で守る実力と能力を備えている。

私たちは自国で安全を他人の手にゆだねる国ではない。」


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翻訳者:新井慧
記事ID:61226