シリア:シリア経済の歴史的転換点とベルリン発の「工程表」

2026年03月30日付 al-Watan 紙

■戦時経済からの脱却と世界供給網への接続を目指す新構想…ただし前進には制度改革と信認回復が不可欠になる

【ダマスカス:本紙】

ベルリンから見えてくるのは、戦時経済の制約を打ち破り、世界のサプライチェーンへの統合を目指すシリアの新たな経済構想である。ただし、その未来へ向かう道は、数々の構造改革と、失われた信頼を修復するための条件に左右され続ける。

ハマー大学経済学部で金融・銀行論を教えるアブドゥッラフマーン・ムハンマド博士は、本紙に対し、今日のシリアが直面している局面は、単に破壊された建物を再建するという水準を超えた歴史的転換点だと述べた。課題は、シリアの経済モデルそのものを再編する必要にまで及んでいるという。国家が資源の主要配分者として君臨してきた数十年、さらに経済民兵、密輸、そして事実上の並行通貨としての燃料に依拠した「戦時経済」の苦しい年月を経て、いま浮上しているのは「開放、改革、パートナーシップ」という三角形を基軸とする新たな戦略的方向性だとした。

ムハンマド氏はまた、ベルリンでニダール・シャッアール経済産業大臣が打ち出した言説には、経済問題を「安全保障管理」の枠から「国際的統合」の地平へ移すことを目指す深い含意があると指摘した。そのため、この戦略的転換の中身は、十分に分析的な読解を要すると述べた。

強いられた縮小から世界統合へ

「戦時経済」から「移行期の経済」への移行は、国家が調整者としての役割を取り戻すことを意味するが、そのモデルは2011年以前に支配的だった「レント依存国家」とは断絶するものだという。ここでいう「開放」は、単なる貿易自由化にとどまらず、世界のサプライチェーンへの実質的な統合までを含意する。そのためには、制度面の改革と、知的財産権、マネーロンダリング対策、財務の透明性といった分野で、国内法制を厳格な国際基準に適合させなければならない。制裁が続く状況では、これらはいずれも重い課題になる。

この文脈でムハンマド氏は、ドイツを協力相手に選んだことは偶然ではないとみる。ドイツは欧州の支配的な経済大国であり、「社会的市場経済」のモデルを体現しているため、シリアにとって示唆的な参照点になり得るからである。しかもドイツには、難民問題に結びついた政治的・人道的動機もある。加えて、2011年以前には欧州全体の対シリア投資の10%を占めていたとされる投資を再び注ぎ込める、歴史的な通商相手でもある。その意味で、援助の論理から離れ、より対等な経済関係を再設計し得る相手だと位置づけた。

信頼の修復と「ルール」の設計

同氏はさらに、この段階の本質は、「復興」を単なる物的資産の置き換えという物理的過程に限定することではなく、投資を促す「ゲームのルール」を定める制度づくりにあると述べた。シリアでいまもっとも希少な資源は、長年のインフレと複数為替相場の並立で失われた経済的信頼そのものだという。そして、その信頼を定着させるには、統一為替レートによる通貨の安定、腐敗対策のための良質なガバナンス、明確な規制と法的枠組みという、三つの不可欠な要素が必要になるとした。

ムハンマド氏は、これらの土台がなければ、復興をめぐる議論は発展的な見返りを伴わない資本支出にとどまると強調した。だからこそ、ドイツ企業に対して長期的パートナーシップへの参加を呼びかけるのであれば、新たに設立される経済主体を制裁リスト、特に「シーザー法」関連の規制から切り離す法的保証を示す必要があると述べた。さらに、特別工業地区の整備や魅力的な価格でのエネルギー供給を含む競争的な優遇策の束も必要になる。安定した事業環境を好む保守的なドイツ投資家を引きつけるには、それが欠かせないという。

在外シリア人という橋

開発経済学の観点から見ると、ドイツにいるシリア人コミュニティは、技術者や研究者を多く含む「移住した人的資本」として際立つ存在だと同氏は述べた。これを「投資資本」へ転換できれば、国際収支を支える安定的な送金から、知識移転、さらにはドイツの政策決定者に対して開放支援を働きかける役割に至るまで、決定的な機能を果たし得るという。ただし、その実現には、この層に対する投資手続きの簡素化と法的安全の保証が前提になる。

同時に、この構想は、ドイツで採用されている「制度的ツイン化」やデュアル型職業教育をモデルとする共同研修プログラムの提案によって補完されるべきだという。戦争がもたらした深刻な技能ギャップを埋め、近代的な生産ラインやデジタル化に対応できる世代を育てる必要があるからである。行政と銀行の両部門において透明性の鍵となるデジタル転換も、持続的な生産提携へつながる要素として重視される。

比較優位を生かした提携へ

ムハンマド氏によれば、産業、農業、エネルギー、物流といった協力分野は、シリアの「比較優位」を示す領域である。工業地帯は専門化の論理に基づいて再稼働させる必要があり、また、水と電力の不足に対処するため、近代的灌漑や再生可能エネルギーに関するドイツの経験を取り込む余地も大きいという。

最終的な目標は、「輸出入」という従来型の関係から、世界のバリューチェーンの中で共同生産を行う「統合的パートナーシップ」へ移行することにある。すなわち、部材の一部を国内で製造あるいは組み立てることで、貿易収支の改善を図る構想である。ただしそれには、欧州規格に適合した品質インフラや較正試験所の整備が条件になるとした。そのうえで、この将来の関係は「必要」や援助ではなく、共通の志向と経済的な対等性の上に築かれなければならないと強調した。そうした関係を可能にするシリア側の準備状況は、マクロ経済の安定と現代的な法制度によって測られるべきだと述べた。

ベルリン演説は「工程表」

結論として、ベルリンでの発信は、欠乏の管理から発展の設計へ移ろうとする野心的な「工程表」だといえる。しかし現実との隔たりを埋めるには、なお三つの柱が要る。第一に、制裁解除と非商業的リスクからの投資家保護につながる政治面での具体的前進。第二に、技術移転を支え得る人的資本の再建。第三に、シリアを世界のサプライチェーンへ組み込む競争力ある経済モデルの提示である。

もっとも、真の試練は実行にある。言葉を地上の措置へと翻訳し、信頼できる事業環境を形にできるかどうかが問われている。そのことによって初めて、ドイツは今後3年間における真の戦略的パートナーとなり得る。


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翻訳者:国際メディア情報センター
記事ID:61917