「我が国の女性たち」祭を考える
2007年07月03日付 Jam-e Jam 紙
写真:IRNA
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【社会部】「我が国の女性たち」祭が、第2回目の開催を迎えている。開催者たちの考えでは、この祭典は「新たなデザインのイスラーム的・イラン的服装を大量生産し、ヘジャーブを社会に根づかせること」を目的としているというが、同祭典はさまざまな問題点に直面しており、この祭典が掲げる目的は完全に影に追いやられてしまっている感がある。

 この祭典の開会式が開かれた日、同祭典には記者やカメラマンらが招待された。にも関わらず、ファッション・ショーの様子を視察したり撮影したりすることは許されなかった。その理由について、テヘラン州知事顧問で、この祭典の責任者であるファラフナーズ・ガンドフォルーシュ氏は、次のように説明している。「昨年のメディアの取材には、正確さを欠くものがありました。そこで今年は、私たちが写真を用意しました。これらの写真を私たちのニュース・サイトに掲載するので、ご利用下さい」。ところが、「我が国の女性たち」祭のウェブ・サイトなど、どこにもないのである。

 「我が国の女性たち」祭二日目、本紙記者は昼12時頃、「ヘジャーブ」文化芸術会場に行ってみた。ところが、責任者が不在であるとの理由で、新たなデザインの服を観ることは許可されなかった。ここは、ティール月18日〔7月9日〕まで毎日17時から19時まで、一般(女性)に開放されている。

 さて次の問題だが、祭典の開催者たちはメディアを批判しているが、しかしこの祭典に疑問を呈する発言をしているのは、メディアではなく、国会議員の方である。国会の女性・家族問題委員会の委員長は、「我が国の女性たち」祭の開催について、何も聞いていないと述べ、このようなことは違法行為にあたるとの認識を示している。国会議員らが指摘するところによれば、この祭典は許可を得ることなく、開催しているというのである。

 国会の文化委員会の委員でもあるファーテメ・アーリヤー議員は、次のように語る。「許可を得ていないからと言って、この〔ヘジャーブの〕展示会に問題があるということを言っているのではない。許可を発行する立場にある委員会は総じて、この展示会がどのようなものなのか、何も聞かされていないからだ。一部の議員らは、いかなるものであれ許可を得なければならないとする法律に従って、この祭典が許可をきちんと得ていないということを問題にしているのだ」。

 アーリヤー議員はさらに、この展示会ならびに祭典がファッション服飾整備法に合致しているかどうかについて、次のように続ける。「86年ファルヴァルディーン月〔2007年3月21日〜〕以前に関しては、この法律は可決・布告されていなかったが、しかしファルヴァルディーン月から同法が施行され、同月に許可取得委員会が立ち上げられた以上、オルディーベヘシュト月〔4月21日〜〕以降に行われた、あるいは行われる予定のすべての展示会は許可を得る必要があり、許可を得なかった場合は違法となる」。

〔中略〕

 現実性のない祭典

 さて、こういった周辺的な問題は置いておいて、祭典がきちんと許可を得たものと仮定しておくことにしよう。しかしその場合も、われわれは次のようなまっとうな疑問に突き当たることになる。すなわち、この祭典に現実的な意味はあるのか、という疑問だ。

 この祭典では、新しいデザインのチャードル200着、高級ヘジャーブ50着、デザイナーが新たにデザインした服60着が、祭典を訪れた人々に披露されている。

 ファラフナーズ・ガンドフォルーシュ氏は、電話での取材中、きちんとしたアポのないインタビューは受けないと再三強調しながら、この祭典のもっとも重要な目的は、国内のデザイナーたちにイスラーム的・イラン的服装のファッションをデザインするインセンティヴと支援を与えることであると述べていた。「そのようなことは、文化的というよりもむしろ経済的なことではないか、文化的な目的はないのか」との質問には、「〔祭典で披露された〕デザインは、ヘジャーブの枠組みを守ったものであり、そのような枠組みの中でファッションを提示することが祭典の狙いであると言うことができる」と述べている。

 実のところ、去年も同じようなデザインの服が約180着、訪れた人々にライブで披露されている。さまざまなデザインや色使いの服が披露された昨年の祭典は、ヘジャーブ・服装問題を重点的に扱う社会的安全向上計画の実施と時期が重なりあっていたため、さまざまな批判を受けたのであった。その結果、テヘラン州知事はさまざまな立場の批判者の声に対して、イラン学生通信(ISNA)に次のように答えている。「もし祭典で披露されたマントの特別な色使いが扇情的だと言うのであれば、扇情的にならぬよう、それに改良を施せば良いだけのことだ」。

 カームラーン・ダーネシュジュー知事はさらに、「『我が国の女性たち』祭開催責任者たちが強く感じていたのは、宗教をめぐる懸念であり、社会や国の文化的問題を遵守しつつ、イスラーム的な服装やヘジャーブの見本となるものを、どのようにしたら提示することができるか、ということだった」と付け加えている。

 同知事はまた、シャリーアが課す限度を守り、服装の多様性を確保することが、祭典で披露されたデザインのもう一つの基準であったと述べていた。

 昨年披露されたファッションの結末

 「ヘジャーブの枠組みの中でイラン的・イスラーム的ファッションを根づかせることが目標」とする「我が国の女性」祭開催者たちの主張にも関わらず、昨年の同じ祭典で提示されたデザインのうち、商業省ファッション服飾整備委員会で大量生産へのゴーサインを獲得したのは、ほんの僅かに過ぎない。

 この祭典の開催者の一人はこの点について、本紙に「われわれはイランでは、布地の問題に直面しています。昨年われわれが提示したデザインは、特別な布地や色を必要とするもので、大量生産をしようという段階になると袋小路にぶち当たってしまうのです」と語る。

 いずれにせよ、開催許可もなければ、メディアは祭典を疑問視しているとの理由でジャーナリストやカメラマンも排除し、さらにファッション・服飾の整備に対する現実的な効果も不確かであるにも関わらず、「我が国の女性」祭が現在開催されている。しかし、この祭典を開催している責任者たちは、次のような疑問に明瞭な回答を与えてくれていない。すなわち、祭典で提示されたデザインの服は、どの程度まで社会で実際に着ることができるのか、そして一言で言えば、社会で利用することのできないような服を展示したところで、趣味や娯楽以外のいかなる意味があるのか!?

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:11342 )