タフマーソブ・マザーヘリー、中央銀行新総裁に任命へ
2007年08月27日付 E'temad-e Melli 紙

【エッテマーデ・メッリー】2年間退任が噂されていたエブラーヒーム・シェイバーニーが解任され、タフマーソブ・マザーヘリーが同氏の後任についたことで、2年にも及ぶ噂は遂に現実のものとなった。

 経済財政相は未だこの報道を噂であるとしているが、シェイバーニーの後任の名もすでに挙がっており、政府報道官もまたこの報道を確認している。

 こうして、第9政権〔=アフマディーネジャード政権〕は再び、〈サプライズな〉政権であることが判明した格好だ。通信各社はマザーヘリーが後任となったことを伝える一方で、第9政権の経済財政相は、イラン中央銀行総裁が解任され、その後任の名前も挙がっている事実について、「聞いていない」と述べた上で、「このようなことは噂に過ぎない。自分もその噂を耳にしていたが、それはおよそ2年前から流れているものだ」と語ったのである。ダーヴード・ダーネシュ=ジャアファリー経済財政相は、タフマーソブ・マザーヘリーが後任となったことについても、「これも噂に過ぎない。私もあなたたちと同じ程度の情報しか知らず、それ以上の情報は得ていない」とまで述べている。

 経済財政相のこのような発言の背景には、次のような事情が隠されている。すなわち、第9政権は閣僚同士の情報の伝達が機能していない世界だ、ということである。つまり、大統領とおそらくは複数の副大統領を除いて、閣僚ですら政権の意志決定について知る者は誰もいないのである。というのも、以前にもダーヴード・ダーネシュ=ジャアファリー経済財政相が今年の銀行の利率の据え置きを発表したにもかかわらず、第9政権の長〔=アフマディーネジャード大統領〕が利率を一挙に2%引き下げる決定を下したことがあったからだ。そして今回、シェイバーニーが解任され、この報道が政府報道官によって確認されたという事実に関し、経済財政相が「聞いていない」と述べたことで、内閣を構成する大臣たちの発言の信用力に再び疑問が付されることになったのである。アフマディーネジャード政権内では大統領以外、誰も政権が掲げる諸々の計画について情報を共有していないことが窺えよう。

 またこのことに関連し、政策実行担当のアリー・サイードルー副大統領がシェイバーニー辞任の報道を噂であると相変わらず強調していた頃、ある銀行関係者はISNAに対して、「シェイバーニーに代わりマザーヘリーが中央銀行総裁に就任することは、ほぼ決定的だ」と語っていた。そしてシェイバーニー辞任を大統領が了承したことを政府報道官が明かしたのは、この〔少し〕後だったのである。実際、ゴラームホセイン・エルハーム政府報道官は中央銀行総裁辞任の報道を認めた上で、次のように語っている。「シェイバーニー氏の中央銀行総裁辞任〔の表明〕を受けて、アフマディーネジャード大統領はこれを了承した」。

 このような中、解任報道をめぐって興味深いのは、大統領が〈辞任〉を了承したという点である。しかしながら、これまでの辞表提出はいずれも、〈解任〉という性格を有している。例えば、石油相は明確にそのことに言及している。そして今回のシェイバーニー解任も、〈辞任〉という形を取ってはいるものの、シェイバーニー氏自身、記者らとのインタビューの中で、自分は〈解任〉されたのであって〈辞任〉したのではないということを事実上認めているのである。同氏は自らの辞職について、次のように語っている「このことについてお話しすることは何もありません。政府がこのことについて見解を表明することになるでしょう。これは政府報道官が話すべき内容です」。もし彼が〈辞任〉したのであれば、辞職の理由について自ら語り、政権にその説明を委ねるというようなことはないはずだ。

 他方、シェイバーニー前中央銀行総裁は、世界銀行のイラン代表に就任するのではないかとの報道に対しては、「世界銀行に行く気はさらさらない」と答えている。

 その一方で、政府報道官はシェイバーニーの後任について、「当然のことながら、大統領から中央銀行新総裁の辞令が発布されるまで、シェイバーニーが依然として総裁の職を継続することになる」と語っている。政府公報評議会の発表によると、エルハーム報道官は新総裁の選出について、次のように述べている。「タフマーソブ・マザーヘリーを新総裁にするかどうかは、現在最終段階にあり、大統領が火曜日に中央銀行総会を開いた後で、同氏に関する辞令を発布することになるだろう」。

 その一方で、マザーヘリー自身も政府高官らと同様、中央銀行総裁就任の報道については、依然としてこれを否定し、噂にすぎないとする立場を変えていない。同氏はISNAとのインタビューの中で、「この問題は噂に過ぎない」と強調している。しかし、閣議ではすでに最終決定がなされおり、数日後にも同氏の中央銀行総裁就任に関する辞令が発表されるはずだ。

 これによりエブラーヒーム・シェイバーニーは、過去2年間で辞職し政権から離別する第9政権の閣僚としては、7人目となる。代わって、サーデラート銀行の頭取で、第8政権〔=第二期ハータミー政権〕で経済財政相を務めながらも解任された経歴を有するタフマーソブ・マザーヘリーが、第9政権の大統領から閣僚ポスト—まだ空席とはなっていないが—に迎え入れられる予定だ。前回同氏が第8政権から解任されたとすれば、今回彼はその時にもらい損ねた報酬の差額を受け取ることになるだろう。

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:11778 )