テヘラン在住の9歳の少女、コレラに感染して死亡:感染者数96名にのぼる
2008年08月27日付 E'temad-e Melli 紙

気候が涼しくなるにつれて活動を活発化させるのが、コレラ菌だ。このコレラ菌に感染した9歳の少女が、昨日命を落とした。これにより、コレラで亡くなった犠牲者の数はテヘランで5名となった。このような中、保健省関係者は今回の犠牲者について報告を受けていないとしており、報告体制の不備に対する懸念が増している。

 昨日午前4時、テヘラン刑事検察庁のモハンマド・ホセイン・シャームルー判事は変死事件の捜査のため、テヘラン南部のとある病院に向かった。事件捜査後、同判事は「さらなる捜査と病院関係者の供述から、この少女はコレラに感染したことで命を落としたことが分かった」と発表した。

 その12時間後、〔保健省疾病管理センター所長の〕グーヤー博士はコレラ感染により少女が亡くなったことについては何も知らないとし、正確な調査のためにセイエド・モフセン・ザフラーイー氏に連絡を取る意向を示した。

 これに対し、飲料水・食料品由来地域疾病局長のザフラーイー氏は、〔‥‥〕ヤーフトアーバード地区でコレラ患者が死亡したとの情報については何も知らないとした上で、これまでの〔今年のテヘランにおける〕コレラ患者の死亡件数は4件であることを明らかにした。

 その上で同氏は、「コレラはイランにつねに存在する病気であり、根絶は容易ではない」と述べ、さらにコレラによる死亡件数を見る限り、コレラ流行は抑えられていると結論づける。「84年〔2005/6年〕、コレラによって12人が亡くなった。この数字は85年〔2006/7年〕と86年〔2007/8年〕には、それぞれ1人になっている。今年もこれまでのところコレラでなくなったのは4人にすぎない。最初の死亡例が確認されてから2ヶ月半が過ぎているが、いまだ流行状態に入ったわけではないということだ。84年に一度だけ流行したことがあるが、今年はこのようなことが起きないよう、われわれも努力している」。

 ザフラーイー氏はしかし、コレラをめぐる状況が重要局面を迎えているにもかかわらず、この問題に関してニュース・サイト等のチェックは行ってはいないようだ。同氏は、信用のある通信社数社がコレラによって9歳の少女が亡くなったとの報道を伝えているにもかかわらず、同報道を噂に過ぎないと一蹴している。

〔中略〕

 他方、ホセイン・エマーミー保健省次官は、最新のコレラ感染者数は96名にのぼることを明らかにしている。「これまで96名がコレラに感染し、そのうち2件はキャラジとカーシャーンで発生している」。同氏によれば、コレラの感染を抑え込むために、食料品店を中心としてテヘラン各地の危険地域を監視する計画が実行される予定だとのことである。

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:14605 )