アフマディーネジャード大統領、マシャーイー副大統領の発言を擁護
2008年09月20日付 E'temad-e Melli 紙

【政治部:ラナー・ズーレ】マフムード・アフマディーネジャード大統領は、市民生活に経済問題が影響していることを認め、「イランは天国だが、この天国の中で人々は経済問題を抱えてもいる」と述べた。

 エッテマーデ・メッリー紙記者は二度目となる大統領との会見で、アフマディーネジャード大統領に、「〔‥‥〕イランの人々は天国に住んでいると言うが、経済問題はないのか?」と質問した。これに対し大統領は、次のように答えた。「天国のことなら、その通り。イランはこの世の天国だ。最もすばらしい人々、世界で最もすばらしい場所、最も高貴な人々を有している。この点から言えば、イランは天国だ。経済問題があるではないかとのことだが、イランには経済問題が無いなどと誰が言ったのかね?」

 〔‥‥〕この記者会見でもっとも注目されたのは、ラヒーム=マシャーイー副大統領の「イスラエルの人々は友人」発言をめぐる話題であったが、アフマディーネジャード大統領はこの発言を強く擁護した。

 アフマディーネジャード大統領はこの件に関し、マシャーイー副大統領は不当な抑圧を受けているとして、「彼はいかなるときもイスラエル国民(メッラト=nation)という言葉を用いたことはない」と述べた。

 アフマディーネジャード大統領は、マシャーイー副大統領の発言は政府の〔公式な〕立場であるとの見方を示し、副大統領を弁護する発言を約15分間続けた。

 大統領は同時に、「シオニスト体制に対するイランの姿勢は完全に明確である。イランはこの体制をこれまで決して正式に認めたことはなく、これからもそう認識することはないだろう」と述べた。

 大統領は、シオニストたちはペテン師であると述べ、次のように説明した。「少数のシオニストが極めて複雑な組織を創り上げ、世界の権力を支配するようになった。今日シオニストたちの主要な幹部は多くて2千人程度であり、そのエージェントも8千人程だと我々は考えている」。

 アフマディーネジャード大統領はイスラエル人を、諸国民を支配し、諸国民の権利を奪うことだけを望む、無宗教で嘘つきな世俗主義者の一味であるとした。

マシャーイー氏の発言は政府の見解

 大統領は、イスラエル国民との友好に関するマシャーイー氏の最近の発言に言及し、次のように述べた。「マシャーイー氏の発言は政府の見解であり、明瞭なものである。我が国民は〔世界の〕諸国民や人々に対して何らの問題も持ってはいない。もちろん、我々はシオニスト体制については、政府の存在も国民の存在も認めていない。我々は基本的に、彼らの存在を正式に認めてはいない。我々はイスラエルという名の国民を正式なものとは認めていないし、イスラエルという名の政府も正式なものとは認めていない。しかし嘘や欺瞞によってかの地に連れてこられ、盾となっている人々がいる。それはちょうど、アメリカ軍にいる傭兵たちと同じだ。アメリカやイギリスはアフリカ諸国や貧しい国々で志願者を募り、月に50ドルから100ドルの収入もない生活を送る若者たちに、一ヶ月に千ドルから二千ドルの報酬を約束し、彼らを連れ出しては教育し、諸国民を苦しめている。我々は彼らに同情する。〔‥‥〕我々は彼らのことを、シオニストたちや世界のシオニズム・ネットワークとは別だと考えている」。

我々はブッシュ氏に同情する

 大統領はさらに、次のように強調した。「〔イスラーム〕革命の視点とは、全人類に同情するという視点に他ならない。我々は、ブッシュ氏にすら同情する。たとえ彼とは敵対していても、我々は彼に同情する。〔神の〕下僕であることも、善良な人間であることも、清らかであることも、諸国民を愛することも、彼にはできるにもかかわらず、数え切れないほどの罪を犯している。そんな彼に対し、われわれは同情する。彼には尊く完璧な一人間であることもできたのに、堕落してしまった。これからもさらに堕落していくだろう」。

〔後略〕

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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:14784 )