ハーシェミー=ラフサンジャーニー、専門家会議議長に再任
2009年03月11日付 E'temad-e Melli 紙


【ラアナー・ゾウレ】アクバル・ハーシェミー=ラフサンジャーニーが、最高指導者専門家会議議長に再任された。ハーシェミー=ラフサンジャーニーは今回、会議に出席したイスラーム法学の専門家79名から51票を獲得、26票を獲得した対立候補のモハンマド・ヤズディーを凌駕して、最高指導者専門家会議議長のイスを力強く自らに引き寄せた。

 昨日朝、第4期最高指導者専門家会議の第5回会合が旧国会議事堂で開かれ、2年間の任期を終えた同会議の運営理事会の選挙が、出席議員79名で行われた。

 モハンマド・ヤズディーは昨日、専門家会議議長の職を逃した後、同副議長に立候補、ハーシェミー=シャーフルーディー〔司法権長〕とイスを争った。その結果、ハーシェミー=シャーフルーディーが64票を獲得して第一副議長に選出、モハンマド・ヤズディーは獲得票数56票で第二副議長に選ばれた。

 今回の選挙は、アーヤトッラー・アリー・メシュキーニー前専門家会議議長の死去後行われたものとしては二回目。第4期専門家会議第2回会合に合わせて開かれた前回の選挙では、アクバル・ハーシェミー=ラフサンジャーニーが41票を獲得して同議長に選出されていた。当時、アリー・ジャンナティー〔護憲評議会書記〕がハーシェミー=ラフサンジャーニーの対立候補の一人として立候補、34票を獲得していた。

〔中略〕

 昨日、専門家会議運営理事会選挙の他にも、ハーシェミー=ラフサンジャーニー議長が演説を行い、第4期専門家会議第5回会合の開会を正式に宣言した。

「経済改革計画をめぐる専門家会議議員らの懸念は解消していない」

 ハーシェミー=ラフサンジャーニー議長は演説の中で、第10期大統領選挙に出馬を予定している各候補者に対し、イスラーム的倫理を守るよう呼びかけた。

 同師は、政治的倫理の低下はイスラームと革命のために闘ってきた人々の失望を招くとし、反倫理的行動や非理性的振る舞いは体制に相応しいものでは決してないと強調した。

 ラフサンジャーニー議長はさらに、選挙が人民の最大限の参加によって熱気溢れたものになることに期待を表明し、それこそが体制に対する信用を生み、人民の忠誠心の指標となると指摘した。

〔中略〕

 同議長はまた、政府が提起する補助金や経済改革計画をめぐる議論を、専門家会議が率先して取り上げてきたことを指摘した上で、次のように述べた。「第4回会合で提起された諸問題や懸念の数々は、いまだ解消されていない。この問題は国会でも、多少異なった形で議論がなされているところだ。専門家会議の議員たちが他に先駆けて、意識的にこの問題を取り上げてきたことは、われわれとしても好ましいことだと考えている」。

 同師はその上で、「国会と政府がよく協力して来年度に向けてこの問題を解決させ、予算財源の減少や歳出の増加、石油収入への依存増加といった状況を克服して、バランスの取れた合理的な予算によって来年度を乗り越えることに期待する。そのためには、政府と国会の協力が絶対に必要だ」と強調した。

〔中略〕

 ハーシェミー=ラフサンジャーニー議長は、〔最近行ったイラク訪問中にナジャフ在住の〕アーヤトッラー・スィースターニーと行った会談について触れ、次のように述べた。「同師との議論は、ナジャフやゴムのイスラーム神学校の将来や、イスラーム革命とイラクの今後の関係にとって、大きな重要性を秘めたものだった。〔‥‥〕スィースターニー師は建設的かつ良質な見識を持った人物であり、イラクやイスラーム諸国に対して大きな影響力を持った人物でもある。それゆえ、イランのイスラーム神学校やウラマー、及び政治関係者が同師と協力することには、極めて大きな重要性がある」。

〔中略〕

 ハーシェミー=ラフサンジャーニー議長はまた、「イランをアラブ諸国との対立関係のなかに置こうとする扇動的な動きが存在する」と指摘した上で、「残念なことに、イスラーム革命がアラブ諸国にとってあたかも危険なものであるかのように宣伝する動きが、例えばエジプトモロッコで見られる。われわれはこのような対立を煽るような動きが今後続かないことを願っている。イランは彼らにとって最良の友人だからだ」と語った。

 同議長は続けて、「われわれ専門家会議議員の責務の一つに、警戒を怠らないこと、現実に対する視線を忘れないことが挙げられる。イラン革命を守るために、われわれは〔イスラーム法学の世界に閉じこもることなく〕現場に居続けることが重要だ」と指摘した。

 専門家会議第5回公式会合では、ラフサンジャーニー議長による演説に続き、ファッラーヒヤーン〔元情報相〕、ベヘシュティー、アフマディー、及びライースィーの各師が冒頭演説を行った。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:16040 )