中国のイラン石油産業進出への警鐘
2010年05月05日付 Mardomsalari 紙

最近、イラン国内の製造業者らと話をすると、中国製品が国内に広く出回っていることへの不満の声が一様に聞かれる。きわめて安価で、きわめて低質な中国製品がイラン国内のマーケットに流入しているが、それは仲介業者らをもうけさせる一方で、〔イランの〕様々な分野の製造業を事実上、足腰が立たないまでに弱体化させている。

 この問題は、イランの製造業者に被害を与えているだけでなく、イラン経済の発展サイクルにも困難な問題を突きつけている。このような傾向が続けば、国内の製造業は完全な停止に追い込まれるとの見解を、多くの専門家たちが示すほどまでに、中国のイラン国内市場への進出は大規模なものとなっているのだ。実際、国会の鉱工業委員会の委員長は、「墓石さえも中国から輸入する日が来るとは」と嘆いている。

 〔イラン市場に進出する〕中国の足がイラン国旗や礼拝用の数珠‥‥にまで及ぶようになったその時に、その行き着く先についてきちんと見定めておく必要があったのだ。

 中国から輸入されてくる製品の安さは、国内の製造業者にとって太刀打ちできないほどであり、消費主義〔の横行〕と商品の無節操な輸入は、不安をこれまで以上に増大させている。

 しかしこうした問題は、中国のイラン市場におけるプレゼンスに対する懸念のほんの序の口にすぎない。注目すべきは、イランが締結してきた石油契約を見れば分かるように、中国が次第にイランの石油産業にも進出を図り、それを掌握しつつあるということだ。

 中国がイランとの間で最近結んだ契約(そのことについては、イランの複数の通信社が報じている)に着目するならば、一考に値する事実に気が付くはずだ。

つづく


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( 翻訳者:関雄仁 )
( 記事ID:19088 )