専門家会議議長選:アーヤトッラー・マフダヴィー=キャニーへの支持、広がる
2011年03月02日付 Jam-e Jam 紙

アーヤトッラー・マフダヴィー=キャニーが「最高指導者専門家会議」の議長選への立候補の意思を固めたとされる報道が流れたことを受け、政治党派・関係者の中からは早くも同氏を支持する声が上がっている。

 メフル通信の報道によると、専門家会議の議員を務めるアーヤトッラー・ハーエリー=シーラーズィーは、同会議の一部議員からアーヤトッラー・マフダヴィー=キャニーに対し、議長選立候補への呼びかけがあったことに対し、同氏が前向きな反応を示していることに触れ、「アーヤトッラー・マフダヴィー=キャニーは雰囲気に流されるような人物ではない。役に立てるとの思いがあれば、いつでも〔政治の表舞台に〕姿を見せるはずだ」と語った。

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 同氏はさらに、「〔専門家会議の議長が〕変わろうと変わるまいと、それ自体重要ではない。なぜなら、これは、言うならば身内内部の問題にすぎないからだ。すべては、全体〔の利益がなんであるか〕を見据えて起こるものなのである」述べ、さらに「ときには、友人が別の友人に取って代わることもある。あるいはこれまでのやり方を続けるのがよいと考える時もあれば、続けない方がよいと考えることもある。これはまったく身内の問題にすぎない」と明言した。
〔※訳註:曖昧な言い回しだが、専門家会議の議長がラフサンジャーニーからマフダヴィー=キャニーに代わったとしても、それは(一般に言われているような)「ラフサンジャーニー降ろし」といった政治的動きを意味するものではない、という趣旨である〕

メスバーヒー=モガッダム「恐らくハーシェミー=ラフサンジャーニーは立候補しないだろう」

 「闘う宗教指導者協会」中央評議会委員の一人であるゴラームレザー・メスバーヒー=モガッダム氏も、「アーヤトッラー・ハーシェミー=ラフサンジャーニーが専門家会議議長選に立候補しない可能性は、かなり高い。というのも、同氏は以前から、他薦されなければ、いかなる職務も自ら進んで引き受けるつもりのないことを表明しているからだ」と述べた。

 メスバーヒー=モガッダム氏はさらに、「専門家会議の議長に誰を選ぶかは、これまで常に伝統的なやり方で、つまり同会議議員による推薦によって行われてきた。アーヤトッラー・メシュキーニー〔が専門家会議議長を務めていた〕時代も、またアーヤトッラー・ハーシェミー=ラフサンジャーニー〔が専門家会議議長を務めてきた〕時代も、自薦で専門家会議議長選挙に立候補することなどなかったのである」と付け加えた。

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 同氏はその上で、「昨年〔=2009年〕の大統領選挙後に起きたさまざまな問題が理由で、アーヤトッラー・マフダヴィー=キャニー待望論が強まった。こうしたことから、今回は同氏も、専門家会議議長の職を引き受けることを決意したのだろう。実際、同議長職〔の周辺〕は、言い争いや噂話のない状態であらねばならないのだ」と続けた。
〔※訳註:2009年大統領選挙後、ラフサンジャーニーの言動をめぐって非難の声が高まったことについて、同氏を暗に批判しているものと思われる〕

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 また、イスラーム連合党総書記のモハンマド・ナビー・ハビービー氏も、専門家会議議長選にアーヤトッラー・マフダヴィー=キャニーが立候補することを、同党は歓迎すると表明した。

 イラン国営通信によると、同氏は「これまでに届いた情報によると、〔専門家会議議員86名中〕同会議のウラマー約60名が、アーヤトッラー・マフダヴィー=キャニーの立候補に好意的な見方を示している」とも述べた。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:21696 )