治安維持軍総司令官「逸脱した一派はマフディーから命令を受け取っているなどと主張している」
2013年05月13日付 Jam-e Jam 紙

【ジャーメ・ジャム・オンライン】治安維持軍総司令官は、新しい「逸脱した一派」のメンバーたちは「時のイマーム」〔=救世主マフディー〕から命令を受け取っているなどと主張していると指摘した上で、「彼らは〔アフマディーネジャード政権発足から〕8年間、国内でこうしたことを話してきたが、彼らの主が果たして誰なのか、いまだ不明だ」と述べた。

 エスマーイール・アフマディー=モガッダム司令官は月曜日、三回目となる「治安維持軍のコーラン暗唱者たちを称える大会」の席上で、「コーランは〔神から〕贈られた書である。しかしそこには、金融、経済、旅行、〔生体間〕移植などの一部の問題は書かれていない。もしコーランならびに預言者のやり方だけに従おうとするならば、サラフィー主義を招いてしまうだろう」と語った。

 同氏はさらに、次のように続けた。

彼ら〔サラフィー主義者たち〕は硬直化し、進歩やテクノロジーに反対している。サラフィー主義が勢力を誇っている某国では、説教壇のはしごが2段、あるいは4段のものは破壊されてしまっている。というのも、神の使徒〔=預言者ムハンマド〕が使っていた説教壇のはしごは3段だったからだ、などと彼らは主張しているためだ。これは〔思考の〕硬直化でしかない。もちろん、サラフィー主義的な考え方はスンナ派だけに特有のものではなく、初代イマーム・アリーの時代にいたハワーリジュ派も、同じような考えをもっていた。

 アフマディー=モガッダム氏によれば、サラフィー主義者たちは理性やイジュティハード〔=コーランなどの法源からイスラーム法を演繹する行為〕、ヴェラーヤト〔=宗教指導者による信徒たちの指導・後見〕への道を閉ざし、〔‥‥〕ビドア〔=逸脱〕を起こしているという。「そのような例をサウジアラビアの王たちに見ることができる。彼らはイスラームの法規範を無視して、ビドアを犯している。彼らはコーランが導きの書であることを知るべきだ。コーランに加え、預言者一族に範を求めることも必要だ。もし道を誤りたくなければ、コーランと預言者一族をともに、自らの範としなければならない」。

 同氏は「第12代イマームのお隠れと降臨の時代では、われわれはヴァリーイェ・ファギーフ〔=イスラーム共同体の後見人としてのイスラーム法学者〕に指導を仰ぐ必要がある」と指摘した上で、次のように強調した。

新たな逸脱した一派は、時のイマームから命令を受け取っているなどと主張している。彼らはこの8年間、こうしたことを主張してきたが、彼らの主(ヴァリー)が果たして誰なのか、いまだに不明である。ヴェラーヤテ・ファギーフ〔=イスラーム法学者による信徒たちの監督・指導〕はコーランによる指導の延長線上にある。「時のイマームと直接つながっている者にとって、〔イスラーム法学者のごとき〕代理人は必要ない」などという議論から、一部の逸脱は始まるのである。

 同氏はその上で、「ヴェラーヤトに従うことこそ、コーランに則った行動なのである。もしヴェラーヤトに従わず、コーランにのみ注意を向けようとするならば、最後にはサラフィー主義やワッハーブ主義、さらにはタクフィール派に陥ってしまうだろう」と付け加えた。

 イラン警察のトップである同氏は、外国の諜報機関は今や、タクフィール派の活動を煽ることで、イスラームのイメージを暴力的で醜悪なものとして〔世界に〕示そうとしていると指摘した上で、「もちろん、これらの者たちが何らかの成果を生みだすことはないだろう。なぜなら、神の書がそれを保証しているからだ。いかなる権力者も、それを抹消することはできない」と明言した。

 同氏は「人は時に、岐路に立たされることもある」と指摘した上で、「フィトナ〔反乱、混乱、堕落、誘惑〕が生まれるのはこの時である。人は真理に気がつきながら、別の方向に行くよう誘惑される。もしフィトナの犠牲になりたくなければ、あるいは真実の道で迷子になりたくなければ、ヴェラーヤトの船に乗り、安心してツナミを乗り越えることが必要である」と述べた。


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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:29992 )