結婚生活、5年と続かず:早期離婚の数が上昇中なワケ
2013年06月03日付 Mardomsalari紙

 イランでは結婚生活の持続期間が短くなってきており、5年と続かないようになっている。性的未熟が、この懸念すべき現象の原因の一つとなっているようだ。

 ニュースサイト「ファルヤードギャル」の報道によると、国家文書・不動産登記庁長官は、昨年国内では151,763件の離婚の届け出がなされ、5件の結婚のうち1件が離婚という結末を迎えていると語った。同長官が提示した統計によれば、1391年〔西暦2012年3月20日〜2013年3月20日〕にイランでは離婚数が約7%増加したという。

5年と続かぬ結婚生活

 離婚数の上昇の陰であまり注目されてはいないものの、着目すべきことの一つとして、イランでは結婚生活の持続期間が短くなってきていることが挙げられよう。公式統計が示すところでは、結婚生活を始めて5年以内に離婚する20歳から29歳の若いカップルが増えているという。戸籍庁もこの統計を認めており、結婚生活を始めてから5年以内に離婚する割合は、男性の場合、20~24歳で45%、25~29歳で51.8%、30~34歳で57%となっている。また女性の場合だと、15~19才で40.7%、20~24才で53.2%、25~29才で61.6%となっている。

 国会の司法委員会のスポークスマン役を務めるモハンマド・アリー・エスファナーニー氏は、しばらく前「近年、一部の夫婦では結婚生活の寿命が平均して6ヵ月以下となっている。現在の離婚統計は夫婦生活をゆるがす、まさに激震に他ならない」と語っていた。

性的問題を口にすることのタブー

 離婚についての統計やトレンドからは、イラン社会が一つの深刻な社会的病理に直面していることがうかがえる。社会問題の専門家たちも、多少なりともこの問題に取り組んでおり、その原因について論じている。

 専門家らが強調していることの一つとして、〔結婚の際の男女の互いに対する〕理解不足と早過ぎる決断が挙げられる。また彼らは、失業や相手に対する過度の期待、消費主義に毒された生活、若すぎる結婚、行きずりの交際、夫婦のうち一方が麻薬常用者であること、などが早期の離婚につながっているとも指摘している。

 ある弁護士によれば、性的不能、麻薬中毒、失業、低収入、そして夫による生活費の不払いなどが裁判所への離婚請求の主な理由となっているという。残念ながら2〜4年の結婚生活の末に、主に妻の側から離婚請求が行われることが多い。

 2年ほど前に、テヘラン南東部と北西部にある裁判所で審理が行われた千件の離婚裁判について行われた調査の結果分かったのは、離婚の40~45%は〔夫婦間の〕関係の未熟さがその原因だったことである。第2の原因としては、男女の性格の不一致が挙げられている。例えば、外向的な男性は内向的な女性とはうまく生活できない、というようなことである。

 3番目の原因としては、鬱や不安、強迫観念といった臨床〔心理学〕的な〔夫婦間の心の〕葛藤が挙げられている。またその他の理由として、経済的問題もある。また、麻薬常用などの危険な行動や両親の干渉なども、離婚の要因となっている。

 さらに夫婦の性的問題も離婚の重要な要因である。性的関係をうまく築けないことが多くの犠牲者を生んでいるのである。しかし、性の問題を表に出すことはタブー視されているなど、さまざまな理由によって、この問題はほとんど注目されていないのが現状だ。

 「家庭と性の健康」問題の専門家によれば、イランにおける離婚の30~40%は性的問題が原因であるという。離婚の多くが、性に関する無知によるものであるという実態にもかかわらず、イランにおける離婚原因調査では、性の問題にはまったくといっていいほど言及されないのである。

 イランでは男女の25~40%が性的能力障害に苦しんでいるとの意見も聞かれる。性的能力障害は人類社会の流行病の一つであり、イラン社会では通常、羞恥心から病気であることを隠し、治療の道も閉ざされている。

 離婚数の上昇について、当局者や専門家らから警鐘が鳴らされるようになって久しい。離婚する夫婦の多くにとって、結婚生活は5年と続いていない。これは離婚現象という問題から生まれた、私たちの社会の抱えるもう一つの苦悩なのである。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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(翻訳者:3413001)
(記事ID:30248)