ロウハーニー次期大統領「イラン国民の正当な権利については妥協しない」(3)
2013年06月18日付 Jam-e Jam 紙

「勝利の式典」を開く時期

 某通信社がロウハーニー師に「選挙宣伝の際、若者たちに職が与えられ、我が国から失業問題がなくなったときに、勝利の式典を催す考えがあることをあなたは強調していたが、この勝利式典はいつ行われる予定か」と質問したことに対し、ロウハーニー師は「親愛なる国民の支援を得て、なるべく早い時期にこのセレモニーを開催する予定だ」と回答した。


 次期大統領はその上で、次のように明言した。

就業問題の根本的な解決は経済の活性化いかんにかかっている。つまり、経済が活性化し、ビジネス環境が改善されれば、就業問題も解決されるだろう。もちろん、少しずつ失業率が低下し、受け入れ可能な数字に至った時に、われわれは「失業問題が解決した」と言うのであり、われわれ全員が望んでいるのは、失業率が一ケタ台になることである。神の思し召しがあれば、その達成もありうるだろう。

 ロウハーニー師はさらに、「経済の活性化のためには、われわれはそのための環境を用意しなければならない。まず第一歩として、国会がビジネス環境の持続的改善のために可決した法律の運用規則をただちに取りまとめ、それを〔閣議で〕了承した上で、公布するつもりだ」と述べ、さらに次のように続けた。

言うまでもなく、問題は生産部門にも存在する。工業であれ、農業であれ、はたまたサービス業であれ、そのことに変わりはない。〔次期〕政権はこうした問題を一歩ずつ取り除くための計画作りを行う予定で、〔政権発足から〕初年度で、われわれはその成果を目の当たりにするだろう。失業率が一ケタ台になった暁には、慎ましやかなセレモニーを催すつもりであり、それが世界レベルに達したときに、国家規模のセレモニーを催すつもりだ。

さらなる透明化に向けて前進する


 ロウハーニー師は制裁とその縮小に向けた構想について、「この制裁が抑圧的なものであり、イラン国民が制裁に値するようなことなど何もしていないことは、周知の事実だ。イラン・イスラーム共和国の〔核開発〕活動は合法であり、国際的な規則の枠組み内で行われている」と述べ、さらに、次のように付け加えた。

制裁という手段を利用することは、反動的なやり方であり、〔それが効果をもった〕時代はすでに終わっている。今や西洋ですら経済的な問題に直面し、〔対イラン〕制裁が彼らに害を及ぼしていることを、彼ら自身よく知っている状況では、特にそうである。この制裁で何らかの利益を得る者がいるとしたら、それはイスラエルだろう。それ以外の誰にとっても、制裁は利益とならない。それゆえ、制裁は〔国際関係にとって〕正しい基礎たりえないのである。

 

ロウハーニー師はその上で、

ステップ・バイ・ステップで制裁の問題を軽減させ、その解決を可能にするために、二つの対策を行うつもりである。一つ目のステップは、〔核活動の〕さらなる透明化に向けて踏み出すことである。もちろん、我が国の核計画は完全に透明である。しかしわれわれは、さらなる透明性を示し、全世界に対して、イラン・イスラーム共和国の活動は100パーセント国際的な枠組みの中で行われているということを明らかにする用意がある。

 と続けた。


 次期大統領はさらに、「次のステップは、イランとその他の国々との間の相互信頼関係を高め、信頼関係に傷が付きそうな時は、この信頼関係を元の状態に戻すべく努力することである」と述べ、「我が国民に対して頭を下げなくてはならなくなるということを、われわれは敵に理解させるつもりだ」と続けた。


 ロウハーニー氏は続けて、「インフレ抑制に向けた短期的経済政策の中で、最も重要なのはどのような政策か」とのイラン国営通信の質問に、「経済の根本的な解決策は生産活動の活性化であり、それとの関連で、国民の預金を生産部門へと誘導する必要がある」と述べた。

 同師はまた、〔アフマディーネジャード政権下で進められた、国民に低価格ないし無償で住宅を提供する〕「友愛住宅」について触れ、「友愛住宅〔に関する計画〕を完遂し、それを取り巻く問題を取り除くことが必要である。〔友愛住宅には〕場所や設備の点から、一部問題が存在することも事実であり、その解決に向けて努力している」と指摘した。

 同師はまた、〔エネルギー等への補助金を削減し、各世帯に現金を支給する〕現在の補助金〔改革〕について、今後も続けていくと述べた上で、「今後もこの路線を続けていくために、われわれは我が陣営の経済グループと一部の国会議員らで構成された共同委員会を立ち上げ、補助金〔改革〕の次の段階に向けて、必要とされる検討を行うことを決定した」と語った。

つづく



(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:8411011 )
( 記事ID:30540 )