革命防衛隊総司令官「アメリカには口先でイランを軍事的に威嚇する勇気すらない」
2013年10月20日付 Jam-e Jam 紙

 革命防衛隊総司令官は、「今年に入ってテロ組織は、自爆攻撃など11のさまざまな作戦をイラン南東部で行う計画だったが、それらは革命防衛隊の尽力によって未然に防がれた」と述べた。

 ジャアファリー少将は日曜日〔10月20日〕正午、聖都マシュハドで行われた「団結の殉教者たち4周忌」〔※2009年にイラン南東部で起きたテロで死亡した革命防衛隊関係者らを悼むセレモニーのこと〕で、「イスラーム革命のあらゆる栄光、偉大さ、力強さはすべて殉教者たちの血のお陰であり、だからこそ、イスラーム的イランは安全と誇り高さを保つことができているのだ」とした上で、「イランはイスラームを中核とし、殉教者たちが流した血の祝福を受けることによって、精神性に依拠した世界的超大国へと変貌し、世界の物質的権力に立ち向かうことができるようになったのである」と述べた。

 同総司令官はさらに、「イスラーム共和国は世界にイスラーム革命を拡大させる途上にあり、抑圧世界すべてに立ち向かっている。確固たる信念をもって、この神聖なる道を歩んでいるのである」と続けた。

 革命防衛隊総司令官はまた、「1387年〔西暦2008年〕、革命防衛隊は国家安全保障最高評議会から、イラン南東部の治安確保を任され、根本的・恒久的、かつ人民的に〔=人々が納得する形で/住民が積極的に関与する形で〕、〔イラン南東部の〕治安を確立する任務を命じられた。このミッションは、極めて重大かつ危険なものだった」と述べ、さらに「1386年及び87年、世界の抑圧諸国はイラン南東部に対して多大な《投資》を行い、同地域の不安定性は増していた〔※〕。こうした状況は、イラン・イスラーム共和国にとって受け入れがたいものであった」と続けた。

※訳注:(米英によって支援されていたとされる)リーギー率いるテロ組織ジョンドッラーによるテロ活動が活発化していたことを指す。

 ジャアファリー総司令官はさらに、「革命防衛隊の軍事的戦略は、イラン南東部の住民らを治安問題に関与させる、というものであった。これに対し、そんなことが成功するはずはないと反対する声も多かった」とした上で、次のように述べた。「私はこの任務を首尾よくこなすことのできる、有能で勇敢、かつ人民的な〔=人々の心と通じあることのできる/庶民的な〕司令官を探していた。そうした中、殉教者シューシュタリーが手を上げ、任務遂行を志願した」。

 革命防衛隊総司令官はその上で、「〔‥‥〕殉教者シューシュタリーは最高の方法で、地域の住民・部族の中に入り込み、極めて親密な関係を築くことに成功した」と述べ、「殉教者シューシュタリーは地域における自らの活動の多くを、文化的・経済的問題への取り組み、貧困解消に充てた。彼は地域情勢が不安定であることの根本原因が、これらの問題にあることを正しく見極めていた」と付け加えた。

 ジャアファリー司令官はその上で、「団結の殉教者たちが殉教してから4年半が経った今、イラン南東部はこれまでにない安全を享受している。責任者や兵士らが敬虔かつ誠意ある態度で神の満足のために努力する意志を固くするならば、至高なる神はよりよい闘争の方法を彼らにお示しになるのである」と指摘した。

 同司令官はさらに、「殉教と殉教志願の文化、そして覇権体制に対する堅忍不抜の精神は、ほぼすべてのイラン人民に〔神より〕授けられている。イスラーム的イラン人民は殉教者らの血の祝福によって、世界におけるイスラーム革命の旗手を務める存在なのである」と付け加えた。

 ジャアファリー司令官はまた、「覇権体制手飼いのテロ組織は、今年に入って自爆攻撃など11のさまざまな作戦をイラン南東部で行う計画だったが、それらは革命防衛隊の尽力によって未然に防がれた」と述べ、さらに「もしこれらの手飼いの勢力が〔飼い主である〕アメリカに対峙するようなことになれば、彼らはアメリカの中心地で、野蛮な自爆攻撃を実施することもあり得る」と付け加えた。

 イスラーム革命防衛隊総司令官はさらに、「現在、アメリカにはイランを口先だけでも威嚇する勇気すらない。〔イラン・イスラーム共和国が神から与えられた〕こうした偉大さ・恩寵を知らず、戦争や8年間にわたる聖なる防衛〔=イラン・イラク戦争〕、88年の内乱〔=2009年大統領選挙後の騒擾〕、そして経済的圧迫などのあらゆる陰謀が、イラン人民を屈服させるためにアメリカの指令下で行われたものであるということを忘れてしまった者が、〔国内の〕一部にいることは誠に残念である」と続けた。

 同氏はその上で、「中には自分ことを、革命的な存在、イマーム・ホメイニーに近い存在だと考え、イマームの言葉とされるものを引用して〔「アメリカに死を」のスローガン廃止を唱えて〕いる者がいるが〔※ラフサンジャーニーを指す〕、しかしイマームはアメリカを大悪魔と名付けたのであり、もしあの方がご存命ならば、これまで以上に反植民地主義・反抑圧諸国の精神をお示しになっているはずだ」と述べた。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:31795 )