金曜礼拝導師政策決定評議会議長「《アメリカに死を》廃止の動きは西洋かぶれに原因」
2013年10月13日付 Jam-e Jam 紙

 金曜礼拝導師政策決定評議会議長は、亡きイマーム・ホメイニーの見解に関する最近のハーシェミー=ラフサンジャーニーの回想録に対し、一部の者にとってアメリカは崇拝や希望の対象となっていると強調した上で、「アメリカについてイマームが何を言ったのか、われわれが記憶しているのは、次のような歴史的発言である。すなわち、アメリカは大悪魔だ、というものだ。イマームは何度も、自分の言ったことをきちんと記録しておくよう、強調されていた」と述べた。

 ホッジャトルエスラーム・セイエド・レザー・タガヴィー議長はメフル通信とのインタビューで、「イマームは《アメリカに死を》のスローガン廃止に同意していた」とするハーシェミー=ラフサンジャーニーの最近の指摘について触れ、「まだイランに対して何の前向きな一歩もアメリカから踏み出されていないにもかかわらず、〔オバマからロウハーニーに〕短い電話連絡があったからといって、こうした発言をするのは、〔ラフサンジャーニーが〕西洋かぶれしているためだ」と指摘した。

 同師はさらに、

《アメリカに死を》のスローガン廃止について云々している者たちは、アメリカがどのような前向きな一歩をイランに対して踏み出したのか、きちんと述べるべきだ。はたして制裁は解除されたのだろうか。果たして〔革命後アメリカで〕凍結されたイランの資産は返還されただろうか。果たしてアメリカは〔1988年にペルシア湾上で起きた〕旅客機の撃墜について、反省と後悔の弁を述べただろうか。アメリカはわれわれが《アメリカに死を》のスローガンを廃止するに値するような一歩を、どれだけ踏み出したというのだろうか。

 と述べた。

 タガヴィー師はその上で、「われわれは制裁の解除のためだけに、意を注ぐべきではない。われわれはアメリカと交渉し、同国に特典を与え、制裁が解除されることに熱中するのではなく、制裁下での経済的自給自足の実現に向けて努力するべきなのである」と指摘した。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:31872 )