欧州議会、反イラン決議を採択:国内から反発の声(下)
2014年04月05日付 Jam-e Jam 紙

モヴァッヘディー=ケルマーニー「西洋の干渉を許すな」

 テヘラン金曜礼拝導師のアーヤトッラー・モヴァッヘディー=ケルマーニーも昨日の金曜礼拝での説教で、欧州議会による反イラン決議は恥ずべきものだとの見方を示し、「イラン政府ならびに国民は、我が国の内政に干渉する許可を彼らに与えるようなことはないだろう」と強調した。

 モヴァッヘディー=ケルマーニー師はテヘラン金曜礼拝での説教第二部の冒頭で、この決議を採択し、アメリカに服従したことを理由に、ヨーロッパ諸国に対してお悔やみの言葉をかけた上で、「ヨーロッパ諸国はこの決議採択で、彼らが完全にアメリカの召使・従僕となっていること、独立の精神を有していないことを示した」と付け加えた。

 同師はテヘランに事務所を開設したいとするヨーロッパ議会の要望に触れ、欧州議会に向けて「イランにあるアメリカのスパイの館が閉鎖されたことから教訓を得るべきだ。イラン人民はもはや、新たなスパイの館がイランに築かれるのを許しはしないだろう」と語った。

 ゴム金曜礼拝導師のアーヤトッラー・セイエド・モハンマド・サイーディーも昨日の金曜礼拝での説教で、「EUの決議は、核問題が口実にすぎなかったこと、彼らはイラン国民から権利を奪い取ろうとしていることを示した。われわれは自分たちの信仰心の対価を支払っているのである」と述べた。

 ファールス通信の報道によると、マシュハド金曜礼拝導師のアーヤトッラー・セイエド・アフマド・アラム=アルホダーも昨日の金曜礼拝での説教で、EUの声明文に触れ、「この声明文では、西洋の願望の極致が明らかとなった。西洋支持を論じている人たちの信用を貶めるものだった」と述べた。

 またアーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーもある式典のなかで、欧州議会がイラン・イスラーム共和国に敵対的な行動を取ったことに言及し、「EUの決議文によれば、EU加盟国〔の高官〕がイランを訪問するときはいつでも、88年の反乱〔※2009年大統領選後の抗議運動〕で罪を犯した者たちと面会できるのでなければならない。核問題が終結する前から、彼らは問題の裾野をこのように広げているのである。こうしたことに、われわれは十分注意しなければならない」と指摘した。

 軍統合参謀長のセイエド・ハサン・フィールーズアーバーディー少将もEUの最近の行動に対し、こうした悪戯な謀略によってイスラーム的イランを怖がらせることはできないと指摘した上で、「干渉的な行動を起こし、偉大なるイラン国民に対して命令がましいことを言い、反乱の首謀者たちとの連帯ばかりか同性愛者への支持までも表明する、こうしたEUの行動はヨーロッパのダークな姿を特徴づけるものである」と語った。




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:33466 )