ザリーフ外相「他国に干渉する権利は欧州議会にはない」(上)
2014年04月07日付 Jam-e Jam 紙

 イランのザリーフ外相は先の欧州議会の決議を強く批判した上で、「この欧州議会の決議に書かれてあるような条件で、同議会の使節団がイランを訪問するようなことを、政府はいっさい容認しない」と強調した。

 外務省メディア外交局が伝えたところによると、国会の国家安全保障・外交政策委員会の招きで、昨日同委員会に出席したモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相は、「欧州議会は、他国の状況についてとやかく言うような倫理的立場にはない」と述べた。

 同外相はさらに、「この議会は、ヨーロッパ内の関係ではちっぽけな立場しか占めておらず、国際関係でのそれはごく周辺的である。それゆえ、欧州議会はさほどの注意・関心を向けるべき位置にはいない〔‥‥〕」と付け加えた。

 ザリーフ氏はまた、

欧州議会は政治的重要性という点からも、権利という点からも、またヨーロッパのここ最近の歴史、ヨーロッパ大陸の歴史的過去のみならず、過去20年間のそれ、特に西暦90年代にボスニアやバルカン地域で起きた殺戮、さらにはヨーロッパの内部で外国人やイスラーム教徒に対して行われた行為、そしてイスラーム教徒の国々の加盟要求に対する対応〔※トルコのEU加盟問題を指すものと思われる〕、これらをみる限り、人権を守れなどと他人に説教する正当性・資格など、欧州議会にはない。

 イラン外交の最高責任者である同氏はまた、

ヨーロッパの中心部では、極めて不快な人権問題・悲劇がこれまで起きてきた。それゆえ、これまでつねに対話と共生を呼びかけ、ジェノサイドや戦争犯罪に加担した過去のまったくない文明的な国民〔=イラン国民〕に対して、〔反イラン決議を主導したヨーロッパの〕急進派はアレをしろ、アレはするななどと命ずる立場に自らを置くべきではないのである。

 と言明した。

 ザリーフ外相は続けて、

有権者の平均43%しか投票しなかった、盛り上がりに欠けた前回の欧州議会選挙で選ばれた人たちに、92年ホルダード月〔2013年6月〕に国民の73%以上が参加して政治的偉業を成し遂げた盛大なる選挙に対して判断を下し、自らの高慢なる基準でもって評価するような許可を、イラン国民が与えるようなことはないだろう。

 と語った。

 ザリーフ外相はその上で、「ヨーロッパ諸国が肝に銘じておくべきは、偉大で文明的なイラン国民は、互いに対する敬意と対等の立場を基礎とする相互関係を、他国とのあいだで結びたいと考えている、ということである。いかなるグループ、いかなる国に対してであれ、イラン国民が侮辱的で干渉的な態度を容認するようなことはない」と強調した。

 ザリーフ氏はさらに、

イラン・イスラーム共和国と5+1グループとのあいだで、核問題の解決に向けて前向きで建設的な話し合いが行われていることから、シオニストたちはさまざまな妨害工作を試みているものと、私たちは信頼できる情報にもとづいて考えている。彼らはありもしない嘘だらけの問題、些細な問題を提起することで、この流れを妨害しようとしているのである。もちろん、交渉にあたっている各国が理性と深慮、注意深さを働かせることで、こうしたシオニスト体制の謀略は挫かれるだろう。

 と述べた。

〔‥‥〕

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:33503 )