ヌーリー=ハメダーニー師「われわれの文化はいまだイスラーム的とは言えない」
2014年04月17日付 Jam-e Jam 紙

 アーヤトッラー・ヌーリー=ハメダーニーは国の経済の発展のための仕事をしなければならないと指摘した上で、「国内の大衆文化にも多くの問題が存在する。貞節とヘジャーブは守られておらず、われわれの文化はイスラーム的とは言えない状況だ。何らかの対処が必要だ」と付け加えた。

 メフル通信の報道によると、マルジャエ・タグリード(宗教最高権威)である同師は〔貧困層への支援活動を行っている〕イマーム・ホメイニー救済委員会の理事長ならびに理事らとの面会し、そのなかで「われわれは自分たちのイスラームを守らなければならない」と指摘した上で、「人々は虚言や堕落に対して注意深く、意識を高くしておく必要がある」と述べた。

 同師はまた、我が国で運営されている銀行はいまだにイスラーム的なものになっていないと指摘し、「〔銀行が〕リバー(利子)を課したり、〔借入金の返済〕遅延損害金を受け取ったり、人々の預金に金利をつけたりといった行為はハラーム(イスラーム法上の禁止)であり、イスラーム法上、不法な商行為である」と指摘した。

 同師は、イスラームはお金が人々の手に届く場所に置かれることを求めていると指摘した上で、「イラン国民は各銀行の現状について考えてみるべきだ。これ〔=利子を禁ずるイスラーム法の精神〕は〔利子廃絶に向けた〕国民一般の決意を求めているのである」と語った。

 同師はさらに、「お金は農業や雇用、産業のために使われるべきだ。もしそうなれば、雇用が生まれ、貧困はなくなるだろう」と述べ、さらに「ヨーロッパでは、法律や国家は資本家のために存在している。そのために、〔社会の〕必要物の1%が常に他よりも入り用とされ、1%の資本家が〔他の人々よりも〕裕福になっているのだ」と指摘した。

 同師は、銀行の仕事は極めて重要だとした上で、次のように語った。

金や銀を貯め込む者は、神〔によって〕来世で大いなる責め苦を味わうだろう。イスラームはお金を貯め込むことに反対している。イスラームは社会でお金が循環し、生産や開発がもたらされるのを望んでいるのである。

 聖コーランの注釈者である同師は、人々のお金にどれだけの金利をつけるかで各銀行の間で競争が起きていることを批判し、「ある裕福な人物が私たちとの面会で述べていたのは、もし銀行が金利をつけなければ、資本は貧困そのものをこの世からなくしてしまうだろう、ということだった」と言明、次のように続けた。

製造業に非常に通じた人の中には、もし銀行が私たちのお金に金利をつけなければ、私たちは自分たちの資本を生産に振り向け、貧困をなくすことができる、といっている人たちもいる。

 アーヤトッラー・ヌーリー=ハメダーニー師はさらに、「敵に対する国民の一般的決意が必要である。文盲の人や貧困ライン以下の生活をしている人が国内には多く存在することを示す統計は、憂慮すべきものだ」と述べた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:33612 )