メッカ巡礼者の宿泊地は「ホテル」という名の木賃宿
2014年07月20日付 Jam-e Jam紙

「神の家」やイラク聖地の訪問者たち、最低のサービスと正確な情報のなさに不満

【社会部:メフディー・アーイーニー】聖地を訪れる人たちのためを思って行われていることは、何一つない。彼らは何年も「神の家」〔=メッカ〕を訪れるために順番待ちをし、長い間、銀行に低い利息でお金を貯めてきた。そして待ち時間もやっと終わりを迎えると、今度は別の問題に直面する。例えば、訪問先の街のホテルがちゃんとしていない、といった問題である。

 そのため、メディナやカルバラーから帰国した際に、提供されたサービスの低さについて、〔メッカ巡礼や聖地参詣をコーディネートする〕巡礼参詣庁に不満を抱く人は少なくない。実際問題として、同庁の責任者たちは、少なくとも正確で透明性のある情報を提供することで、訪問先の街の一部のホテルのレベルが低いことについて、巡礼・参詣者らに周知させ、彼らがこうした施設に着く前に、心の準備をさせることは十分できるはずだ。

 先週末、今年のウムラ(小巡礼)(92年アーザル月下旬〔西暦2013年12月中旬ごろ〕に始まり、先週終了した)の巡礼者たちの最後の一行が帰国した。次回のウムラ巡礼者の派遣は、サファル月〔西暦2014年11月24日~〕の上旬に再開される予定だ。

※訳注:「ウムラ」とは巡礼月の特定の日時に行われるメッカ巡礼(ハッジ)以外の時期に行われるメッカ訪問のこと。巡礼月はイスラーム太陰暦の12月で、太陰暦で今年の巡礼月は西暦で2014年9月下旬以降。

 これに加えて、イラクにあるシーア派聖地(アタバート)への参詣者の派遣もすでに始まっている。こうした中、フライトの遅れや宿泊するホテルの建物の老朽化、空調システムの不具合など、巡礼者・参詣者たちにとっていつもの問題については、ここでは目をつむることにしよう。しかし看過できないのは、簡単に防ぐことができるにもかかわらず、放置されているその他の問題である。

 ここで問題なのは、巡礼者・参詣者たちが直面する問題の中には、訪問先の街の建設や開発計画〔の遅れ〕といった問題とはまったく関わり合いがなく、単にしっかりとした監督が行われていないために起きているような問題があることである。例えば、しばらく前にウムラから帰国したある巡礼者は、ジャーメ・ジャム紙に次のように述べている。「休もうと思ってメディナ市内のホテルに行って気がついたのは、ベットのシーツがタバコで焦げていたことでした。ホテルの責任者はシーツを替えていなかったのです」。

 この巡礼者が遭遇した問題は、彼自身が〔ホテルの責任者に〕掛け合って、何度も〔シーツを替えるよう〕要求したことで、最終的には解決されたが、しかしここで指摘しなければならないのは、〔‥‥〕巡礼参詣庁の関係者たちはこうした最低限のサービスを提供するために、巡礼者たちから多額の代金を受けとっている、ということである。

 別の巡礼者も、「神の家」を訪問した際に遭遇した問題について、次のように述べている。

メディナに着く前、支払った費用に見合うだけのしっかりとしたホテルに泊まれるものだと想像していました。ところが、私に提供されたホテルは、ほとんど木賃宿のようなものでした。一行を率いていたガイドに問題を相談して分かったのは、私が支払った代金の一部は、飛行機のチケット代金で消えてしまった、ということでした。もしもっと早くに事情を知っていたなら、もっとよいホテルに泊まれるよう、別の巡礼団に登録していましたよ。


〔‥‥〕



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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(翻訳者:8410105)
(記事ID:34816)