ハーメネイー最高指導者「シーア/スンナが互いに神聖視するものへの侮辱は紛争の元」(上)
2014年10月14日付 Mardomsalari 紙

 イスラーム革命最高指導者はガディール・フンムの祝日にて、数千名からなる各層の人々と面会し、その中でガディール・フンムの出来事が有する根本的な意味として、「信徒らの長〔=アリー〕がイマーム〔=指導者〕の地位に任じられたこと」と「イスラームが政治と統治に対して〔格別の〕関心を払っていること〔を示したこと〕」の二つを挙げた。

※訳注:ガディール・ホンムとは、メッカとメディナの間にある泉(ガディール)の名で、預言者ムハンマドがいとこのアリーを、イスラーム共同体を率いる自らの後継者として任命した場所。この出来事を祝う祝日は、シーア派にとって重要な意味を持つ。

 同師はまた、ムスリム(イスラーム教徒)の団結と連帯の決定的重要性を強調し、「シーア派とスンナ派相互の感情を煽り、対立を生じさせるような人物・行為は、それがいかなるものであれ、《アメリカ、邪悪なイギリス、そしてシオニズム》、すなわち無知で〔理性が〕硬直化し、タクフィール主義に属した潮流〔※アル・カーイダやイスラーム国などの過激派を指す〕の生みの親を助けるものに他ならない」と付け加えた。

 イラン学生通信によると、アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は偉大なるガディールの祝日に祝辞を述べた上で、ガディール・フンムという重要かつ意味深い出来事はイスラーム史にとって疑問の余地なき明白な事実の一つであるとし、さらに「イスラームの各宗派の信徒らで、ガディール・フンムという出来事そのもの〔‥‥〕について疑う者は、誰一人としていない」と述べた。

〔‥‥〕

 革命最高指導者は、「信徒らの長」をイマームの地位に任じたガディール・フンムでの預言者の高貴なるお言葉の一般的意味や、預言者の遺言について触れ、「このお言葉はにはもう一つ、無視してはならぬ重要な意味がある。それはすなわち、イスラームは共同体の統治や政治に〔格段の〕関心を払っている、というものである」と付け加えた。

 同師は、イスラームを政治から分離し、高貴なる宗教をもっぱら個人的な問題に限定してしまおうとする、イスラーム共同体の敵の意図的プロパガンダについて言及し、以下のように述べた。「ガディール・フンムの出来事は、こうした世俗主義的な見方を否定するイスラームの明瞭かつ堅固なる論理〔を証明するもの〕である。というのも、ガディール・フンムはイスラームが統治と政治に関心を払い、それを重視していることの象徴と考えられるからだ」。

〔‥‥〕

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:dragontaro )
( 記事ID:35636 )