「灰色の結婚」—忍び寄る恐るべき現象について考える(1)
2014年11月10日付 Iran 紙


【生活部】 「灰色の結婚」(事実婚)は、ゆっくりゆっくりと忍び寄るかのように、〔イラン社会に〕浸透しつつある現象である。それは極めて懸念すべき問題であり、今から効果的な対応策に打って出ることが必要だろう。対策が効き目を失うようなことになる前に最善策を講じ、イランの宗教文化や固有文化と相容れないこの現象が、拡大・普及する機会をあらかじめ摘み取るためにも、そうすることが必要なのだ。

新しい現象

 「灰色の結婚」という語が人々の口に上り、国の関係当局や意思決定機関の間で、この問題に対する懸念が生じるようになって、すでにしばらくになる。というのも、〔「灰色の結婚」とは〕ともに暮らすことを互いに誓った若い男女が、そのための契りをどこにも登録せず、いかなる種類の婚儀も執り行わない現象のことだからだ。

 社会学者で家族問題研究所の一員であるアリーレザー・シャリーフィー=ヤズディー博士は、この現象の世界的状況について、次のように指摘する。

オーストラリアやカナダ、韓国といった先進国や、東南アジア地域の一部の国、例えばシンガポールや台湾などでは、この現象は何十年も前からある現象であり、それは日に日に拡大の一途を辿っている。

実際、今では一部の西洋社会では結婚の70%以上が〔正式な結婚式を執り行い、役所に婚姻届を出すなどして〕永続的な形をとる前に、一定期間を〔このような事実婚の状態で〕過ごしているのだ。

 同氏によると、たとえ今日、この現象を示す名称が我が国ではいまだ広く知られていないとしても、そうした現象の痕跡は、特に大都市で認めることが可能である。正確な統計は得られていないものの、永続的な婚姻契約を登録することなく、同棲生活をしている人々が確かに存在するのである。

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:カサバ王子 )
( 記事ID:35893 )