イラン・サウジ外交関係再開の衝撃(5)
2023年03月14日付 al-Quds al-Arabi 紙


■中国の仲介を通した中東地域の不透明性…ビン・サルマーンよ、あなたは何をした?

【ハアレツ:ツヴィ・マゼル】

トルコ・シリア間の関係再開は、アサドに対し経済の重要な活性化をもたらすだろう。アサドにはその代償として、トルコが安全保障上の脅威とみなしているシリア北部の少数派クルド人に対する防衛壁が求められることとなるだろう。重要な問いは、トルコがシリア北部で占領している地域の撤退に同意するかどうか、ということである。また別の問いは、クルド人はその地域を支配下に置くことを望んでいるアサド軍に協力するだろうか、あるいはクルド人がその見返りとして要求するものは何だろうか、というものである。

ヒズブッラーはサウジ・イラン間の取引のもう一つの受益者である。この党のトップは、この取引によってレバノンにおける政治的混乱もまた解決されるであろうと確信している。レバノンにおける悪循環は、10月以来空席のままである新大統領の任命に関連している。大統領不在の状況下で、紙上以外にはレバノンの政府は存在しない。なぜなら、望ましい候補者をめぐる衝突によって、特に援助国の支援を得るために必要な経済改革を実施するにあたっての決定プロセスが麻痺させられている。イランとサウジが次期大統領を据えることに成功するかどうかは確かではないが、その可能性はこれまでで一番高いものとなっている。

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( 翻訳者:廣瀬治基 )
( 記事ID:55340 )