シリア:シリア・ファトワー委員会がシリア人避難民が避難先の国々で名前を変更することを禁止(5)

2022年06月16日付 その他 - Orient.net 紙

■シリアのイスラーム系委員会は外国で国籍を取得したシリア人が名前を変更することを禁止する声明を発表、「いくつかの特定の例外を除く」

【オリエント・ネット】

この点に関し、同委員会はさらに次のように詳述した。「禁忌や醜悪性といった正当な理由による名前の変更と、人々がお互いを知り、政府の各部門のなかで確立した安定的かつ安全な社会において、集団的な移住・避難を行ったのちに名前を変更することの間には大きな隔たりがある。特に後者の場合において、もともと保有していた身分証明書を喪失し、移住先の国家へと言語的に同化しようとしているのであればなおさらである。言語や文化に関連するその他の問題を生じさせることにもつながる。こうした定住が長期化することによって、人口統計に関する危険が生じるだけでなく、家族の歴史や血統の大部分が失われることになるだろう」。

最後にシリア・ファトワー委員会は次のように述べ、声明を締めくくった。「旅行者や移民はこれまで数十年にわたって、名前や血統を変更することなく各国を行き来し、他国の国籍を取得してきた。同様に、名前を変更したところで、社会への統合といった空想上の利益が得られることはまったくない。こうした利益は名前の変更とは異なる手段によって得られるものなのである」。

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翻訳者:国際メディア情報センター
記事ID:53671