マスクを外すと、コスメ予算倍増

2023年07月03日付 Cumhuriyet 紙

コロナウィルス感染が始まった2020年にマスクとソーシャルディスタンスのルールが原因で使用が減った香水、口紅、ファンデーション、チークといった商品の輸入が1億9300万ドルに落ち込んだ一方、マスクの使用がほとんど終わった2022年には感染拡大前の数字を超えて4億940万ドルまで上昇した。

トルコでコロナウィルス感染が原因で2020年に43%減少し1億9300万ドルまで落ち込んだ化粧品輸入は、マスクの使用がほとんど終わった2022年以降感染期の約2倍に上昇した。

トルコ統計局のデータによると、化粧品の使用はコロナウィルス感染期の外出制限、マスクの使用といったソーシャルディスタンスのルールの影響によって大幅に減少した。

感染の拡大に対する措置が最も強かった2020年に香水、アイシャドウ、口紅を含むコスメ商品の輸入は、2019年に比べて43%減少し、ここ4年で最低水準の1億9300万ドルまで落ち込んだ。

対パンデミック対策の緩和の影響で増加傾向に入った輸入額は2021年に2億7000万ドルを超えた。

パンデミック終了とマスクの使用が終ったことで、社会生活上で見た目に手を抜かない人の化粧品の消費が増加した。2022年に4億940万ドルに上昇したコスメ商品の輸入は、2020年から2022年の間で2倍を超え、パンデミック前の期間の輸入額を超えた。

これらの商品の輸入は、今年の4月までで約1億5400万ドルになった。

■いい香りのために最もお金をかけている

化粧品の輸入がパンデミック期に比べて最大の増加を示したのは、176.4%の香水であり、これを120.5%でファンデーション、106.7%で口紅が追っている。

昨年の香水の輸入は2億5300万ドルである一方、この数字は2019年に2億1050万ドル、2020年に9150万ドル、2021年に1億6600万ドルとして記録されている。

非常に多く輸入されている他の商品は、5970万ドルでアイシャドウ、4080万ドルでデオドラント用品である。

女性が毎日頻繁に使用するアイシャドウの輸入はパンデミック前の5180万ドルの水準に回復している。コロナウィルス感染期に3850万ドルまで後退したこうした商品の輸入は昨年6000万ドルに近づく一方、今年の1月から4月までの期間で2100万ドルであった。

■口紅ここ4年の最高水準へ

マスク着用の強制で唇向けの化粧品の輸入は、2019年に2610万ドルであったが、2020-2021年期には1600万の水準まで後退した。昨年は3320万ドルでここ4年の最高水準となり、今年の1月ー4月期では1400万ドルを超えた。

ファンデーション、チークの輸入は、2020年は前年に比べほぼ半分に後退する一方で、2022年には6500万ドルに上昇した。今年の1-4月期は1100万ドルの輸入を行った。

マニュキュアとペディキュア製品の輸入は、2020-21年期に300万ドルにまで後退したが、2022年には650万ドルに上昇した。今年の第一四半期では110万ドルの輸入が行われた。

パンデミック期に3300万ドル辺りで推移したデオドラント製品は2022年に4000万ドルに上昇した。

■輸入業者の目標も拡大

コスメ製品生産者・研究者協会のレヴェント・カフルマン会長は、論評を行い、今年の第一四半期に香水、目や口元の化粧品、ファンデーション、チーク、マニキュア、ペディキュアの輸入は、トルコ統計局のデータによると、50億ドルの水準であると伝えた。

カフルマン会長は、トルコがコスメ製品で2019年に730万、2020年に746万ドル、2021年に877万ドル、2022年に13億4500万の輸入を行なったとして、次のように述べた。

「こうした数字が2023年終了時に16億ドルの水準に達すると期待される。特に一人当たりのコスメ製品の消費が高い国であるロシアに制裁が実施され、著名な販売店網が閉鎖され、著名なメーカーがロシアから撤退したことが、ロシア向けの製品が我が国に集中する原因となった。アラブの重要な諸国と関係が正常化したことも、以前に輸入の上で一連の支障が生じたコスメ製品をさらに容易に売ることができる契機となった。」


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翻訳者:新井慧
記事ID:55908