ビロード・クーデター裁判の被告たち、選挙でのメフディー・ハーシェミーらの違法行為を告白(3)
2009年08月26日付 Iran 紙
ジャースビー・アーザード大学総長
ジャースビー・アーザード大学総長

ビロード・クーデター裁判の被告たち、選挙でのメフディー・ハーシェミーらの違法行為を告白(2)のつづき

メフディー・ハーシェミーとジャースビーは法廷で裁かれなければならない:政治専門家ら

 ビロード・クーデターの罪に問われている被告ら数名が昨日の裁判の中で、メフディー・ハーシェミーならびにアブドッラー・ジャースビー〔アーザード大学総長〕が選挙前後の様々な出来事の中で破壊的な役割を担っていたことを暴露したことを受け、これら両名を裁判にかけるべきだとの声が、一部の政治専門家らの間から上がっている。

 イラン近代史研究編纂センターのアッバース・サリーミーナミーン所長は、ジャースビーとメフディー・ハーシェミーの両名は法廷で疑惑に答えなければならないと指摘する。「これら両名をめぐる嫌疑は、誰にとっても明々白々である。彼らは法廷で裁きにかけられなければならない」。

 同氏はイラン国営通信(IRNA)とのインタビューの中で、これら両名の不法行為は誰にとってもはっきりしていると強調した上で、「ジャースビーはきちんと〔法廷の前で〕説明をする必要がある。前回の疑惑では、法〔による追及〕を逃れたが、今回は逃げ隠れしないよう期待する。われわれは正義の実現を望んでいる」と力を込めた。

 腐敗と闘う姿勢から学生たちの評価も高いこの研究者は、社会のすべての人にとって正義が実現されねばならないと指摘した上で、「権力のサークル内にいる人々にとっても、もはや例外扱いはないということを、彼らは認識しなければならない。彼らに対しては、毅然とした対応が必要だ」と語った。

 アナリストで歴史家のサリーミーナミーン氏は、ジャースビーがニュースサイト「ジョムフーリーヤト」の立ち上げに関与していたとする、ある暴徒の昨日の告白について触れ、「ジャースビーが唯一この違反だけを犯した、などということがあろうか。彼はこれまでも多くの違反を犯してきた人物だ。にもかかわらず、これらの違反行為に対して何の説明もない」と声を荒げた。

 同氏はその上で、「われわれはこれまでも、ジャースビーによる多くの違反行為を目にしてきた。しかし彼はこれらの違反行為に対して、一度も説明を行ってこなかった」と述べた。

 サリーミーナミーン所長はまた、メフディー・ハーシェミーはアーザード大学管理委員会事務局の責任者であることを指摘した上で、「この人物が〔自らの活動の〕便宜のために支出してきた資金は、日々の生活にも事欠く、貧しく収入の低い学生たちのポケットから出てきたものだ。メフディー・ハーシェミーは貧しい学生たちのポケットから、自らの支出の大半を賄ってきたのだ。こうした問題はすべて、ジャースビーへと行き着く」と述べ、「ジャースビーとメフディー・ハーシェミーは自らが犯した違反行為について、法廷で裁きを受け、処罰されなければならない」と力説した。

司法の責任者はメフディー・ハーシェミーを厳しく処罰するべきだ

 国会の国家安全保障外交政策委員会のマフムード・アフマディービーガシュ委員は、メフディー・ハーシェミーが4年前から違法行為を繰り返していたことを指摘し、「司法の責任者はメフディー・ハーシェミーを厳しく処罰するべきだ」と強調した。

 同議員はIRNAとのインタビューの中で、「最近の騒乱で発生した出来事は、第9期政権発足以降に始まったものであり、その最終的な全貌が今回明らかとなった」と力説した。

 「今回の騒乱について明らかになったのは、暴動が通りで騒ぎを起こした人々の手によってのみ起こされたということではなく、むしろこれらの人々はウラに潜む首謀者たちの手の中で踊らされていた人形にすぎなかった、ということである」。

 同議員はこのように述べ、さらに「この問題から分かるのは、イランにおけるビロード・クーデターとは一部の権力者たちによって追求されてきたスキームだった、ということである。しかしながら、彼らの力も、至高なる神のお望みと革命最高指導者の正確な国政運営、そしてイラン人民の団結の前では無力だった」と続けた。

 同議員はその上で、「いま法に求められるのは、メフディー・ハーシェミーを厳しく処罰することである。そうすることで、この人物を皆にとっての戒めとするべきだ」と語った。

選挙で自らの家系的地位を悪用したメフディーとファーエゼのハーシェミー姉弟は裁判にかけられるべきだ

 大学生イスラーム協会連合のマジード・モジーリー政治書記は、騒乱でのメフディー・ハーシェミーの関与について触れ、「今回の選挙で自らの家系的地位を悪用したメフディーとファーエゼのハーシェミー姉弟は裁判にかけられるべきだ」と強調した。

 同書記はIRNAとのインタビューの中で、最近の騒乱を企てた者たちの証拠資料を〔徹底的に〕調べ上げることこそ人民の求めていることに他ならないとした上で、「メフディー・ハーシェミーやファーエゼ・ハーシェミーといった人物は、今回の騒乱のリーダー、首謀者に他ならない。このことは誰にとっても明々白々である」と強調した。

 モジーリー氏はその上で、「司法権はどの人物〔=アクバル・ハーシェミー=ラフサンジャーニーなど〕、どの人物の子供〔=メフディー・ハーシェミーなど〕が今回の騒乱に関わったかに拘わらず、あらゆる影響を排除して、彼らの罪・容疑を取り調べるべきだ」と付け加えた。

メフディー・ハーシェミーは6年間の石油省での在職中、どれだけのワイロを受け取ったのか答えるべきだ

 テヘラン諸大学学生バスィージ「対応決定協議会」の元書記のアリー・レザー・ザーヘディー氏は、「メフディー・ハーシェミーはハーシェミー家の汚点に他ならない。即刻、彼の容疑を調べ上げるべきだ。6年間の石油省在職中、何をしたのか、どれだけ巨額のワイロを受け取っていたのか、さらにはアーザード大学でイラン国民の子らの〔貴重な〕お金をどれほどしゃぶり尽くしていたのかについて、彼は答えなければならない」と声を荒げた。

 同氏はさらに、「最近の暴動の精神的父〔=ラフサンジャーニー?〕との関係のおかげで、つねに裁判所から逃れてきた連中が裁判を受けるべき時期が、いま来ている。サイード・ハッジャーリヤーンの告白は、これらの連中がいかに誤った行為を犯してきたかをさらけ出すものだ」と指摘した。

メフディー・ハーシェミーは騒乱の費用をどこから調達したのか?

 イスラーム革命求道協会中央評議会委員のマーレク・シャリーアティー氏は、「メフディー・ハーシェミーは騒乱に関わったその他の人々のように、法廷に姿を現すべきだ。騒乱の舞台裏における自らの役割について、説明すべきだ。そして、騒乱で使われた資金はどこから調達したものなのか、答えるべきだ」と強調した。

 同氏はIRNAとのインタビューの中で、選挙後の一連の出来事には様々なグループが関与したことを指摘しつつ、「これらの出来事で、一部は実行部隊として活動したが、別の一部は暴徒たちの費用を賄うというという、より大きな役割を果たした。これら一連の出来事を事実上支えたのは、メフディー・ハーシェミーを含むこうした連中だったのだ」と続けた。

 同氏はさらに、「メフディー・ハーシェミーこそ、選挙の舞台裏で暗躍し、〔ムーサヴィーのために〕選挙費用を調達していた人物の一人に他ならない」とし、その上で「メフディー・ハーシェミーは、公金を流用した額、騒乱のために使った額について答えるべきだ」と強調した。

 同氏はまた、「これらが問題のすべてではない」と指摘し、「アーザード大学管理委員会の委員であるハーシェミーは、人々が大変な苦労をして子供たちの教育のために支払った学費がどうなったのかについて、説明すべきだ。〔ハーシェミーをはじめとする〕これらの連中は、自らの個人的な欲望のために使ったこれらのお金について、説明しければならない」と述べた。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:17339 )