第4回目公判で検察側、参加戦線党の解党を要求:ハッジャーリヤーンも罪を告白
2009年08月26日付 Jam-e Jam 紙


■ ハッジャーリヤーン「とてつもない過ちを犯してしまいました」「参加戦線党は逸脱してしまいました。離党いたします」
■ アーガーイー(建設の奉仕者党)「一種の西洋かぶれが、私たち活動家たちの中に生まれていました」


【政治部】先の騒乱に関与した罪に問われている被告らの第4回目の公判が昨日、参加戦線党、革命聖戦士機構、及び建設の奉仕者党の党員など一部政治活動家らが出廷する中、行われた。

 中央報道局が伝えたところによると、イマーム・ホメイニー司法センター革命裁判所第15法廷でサラヴァーティー判事を裁判長として行われたこの公判には、サイード・ハッジャーリヤーンベフザード・ナバヴィーモフセン・サファーイー=ファラーハーニーモフセン・ミールダーマーディーアブドッラー・ラマザーンザーデヤフヤー・キヤーン・タージバフシュモスタファー・タージザーデ、シャハーブ・タバータバーイー、ヘダーヤトッラー・アーガーイーサイード・レイラーズモフセン・アミーンザーデ、アフマド・ゼイドアーバーディー、サイード・シャリーアティーなどの被告が出廷、サイード・ハッジャーリヤーンやモフセン・アミーンザーデらが弁論を行った。

 これまでの3回の公判と同様、公判の冒頭にテヘラン検察による一般起訴状が検察代表から読み上げられ、そのなかで先の暴動の大元には、選挙の不正をめぐる流言があったことが指摘された。起訴状にはさらに、次のように述べられている。「参加戦線党、革命聖戦士機構、建設の奉仕者党といった政党は、不正をめぐる流言がでっち上げられたものであることを示す動かし難い明白な証拠があるにも拘わらず、この嘘をばらまくことに全力を注いだ」。

 テヘラン検察は先の騒乱で罪に問われている被告らに関する起訴状の中で、〔‥‥〕参加戦線党及び革命聖戦士機構両党の解党を要求、党員らを裁判にかけるよう求めた。

 テヘラン検察による一般起訴状が読み上げられた後、被告人一人一人に対する個別の起訴状が順番に読み上げられ、被告人らによる弁論が始まった。

 参加戦線党中央評議会委員の一人であるサイード・ハッジャーリヤーン被告は、自らの要請によりサイード・シャリーアティーによって読み上げられた弁論書の中で、次のように陳述した。「私は個人として、人民ならびに体制が多くの苦悩を味わったことに対して、不愉快な気持ちを抱いています。国の安全を脅かした全ての動きに対する嫌悪の念を、ここに表明いたします」。

 ハッジャーリヤーン被告は選挙当日以降行った自らの分析について言及し、次のように述べた。「私も今回の選挙に関し、誤った分析を行い、とてつもない過ちを犯してしまいました。このことについて、自己嫌悪を覚えます。このような過ちは、世間の人々にとって受け入れがたいものであり、後悔しております」。

 同被告は続けて、このような誤った分析が多くの誤った行動を引き起こしたとし、イラン国民に対して謝罪した。

 ハッジャーリヤーン被告はさらに、イランでは特に社会学や政治学などの人文科学が弱く、西洋的な学問潮流が〔容易に〕社会に広まってしまう傾向にあることを指摘した上で、「これらの要因が、私個人の特殊な条件とも相まって、批判的な視点を持つことなく、私がこれらの〔西洋の〕逸脱した学問の陥穽にはまってしまった原因です」と述べた。

 同被告はその上で、次のように指摘した。
これらの〔西洋の学問〕理論は、狭隘な科学的・疑似科学的な枠組みの中で唱えられてはいますが、しかし特に実践段階において〔その理論の可能性が社会の中で〕拡大・展開されると、様々な害悪が生み落とされます。その一つの例を、選挙の過程で起きた国民的団結の破壊の中に見ることができます。

 同被告はさらに、政治関係者や政治活動家たちも今回の事態に責任を負っているとした上で、次のように続けた。
こうした〔政治関係者たちの〕集団は理論的な領域については、通常何の役割も担っていません。しかし、理論を実践・実行することに関しては、極めて重要な役割を演じています。

 同被告はこう述べた上で、さらに次のように語った。
かつてはマルクス主義が、闘争のための最新の科学的成果としてイスラームに対峙し、今日では新自由主義が歴史の終わりを唱え、自らこそ人類の歴史の中で最も優れた成果であるなどと僭称しています。もし私たちがこのような主張にひれ伏さなければならないのであれば、革命や、バアス党という敵〔=サッダーム・フセイン〕に対する8年間にわたる抵抗は不必要だったということになるのではないでしょうか。

もしパーソンズやマルクス、ウェーバー、ハーバーマスなどの理論が、先の騒乱のように、国家の安全を脅威に晒し、経済発展の基礎を揺るがすような影響を残すのであれば、〔ハーバーマスらを信奉してきた改革派の〕これまでの道のりを見直し、〔これらの理論の中にある〕逸脱した部分を見極めることが絶対に必要です。


 参加戦線党の中央評議会委員を務めるハッジャーリヤーン被告は、弁論の最後で、次のように語った。
私は参加戦線党結党以来、同中央評議会の委員を務めて参りました。私の意見が、党の立場や、特にその戦略的(政治的・イデオロギー的)方針に影響を与えてきましたが、一人になってよくよく考えてみると、それはイマーム〔・ホメイニー〕閣下の目指された道や憲法、さらには党の基本綱領とも相容れないものであることに気が付きました。まさにこのことが、特に先の選挙をめぐって、党を逸脱させたのだと思います。それゆえ、私は参加戦線党からの離党を宣言いたします。もはや党は、私にとって相応しい場ではないと考えます。

〔後略〕

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:17351 )