バフマニー中央銀行総裁、公定外貨の廃止を表明
2013年07月06日付 Jam-e Jam 紙

 侃々諤々の議論の末、中央銀行総裁は正式に公定外貨の廃止を発表し、同時に基本物資と医薬品の価格は上がらないと強調した。

 本紙記者の取材によると、公定外貨の廃止を決定する予算法案が可決・公布されて約1ヵ月が経った昨日、マフムード・バフマニー中央銀行総裁はついにこの問題をめぐるすべての矛盾した憶測に終止符を打つ形で、〔予算法で定められた公定レート廃止という〕この決定の実施が確実なものとなったことを明らかにした。こうして、食料品や医薬品といった基本物資〔の輸入〕に対してのみ与えられてきた、1ドル1226トマーンの外貨の提供は、今後停止されることになる。

 とはいえ、このことは基本物資の値上がりを意味するものではない。このことに関しては、最近多くの噂や憶測が伝えられてきたし、またこれまでに当局は沈黙を保ってきた。中央銀行総裁によると、今回の決定が実施されることで起きるのは、1ドル1226トマーンの公定レートが廃止されるということのみであり、輸入される基本物資には補助金が適用されることで、これらの物資の値上がりは阻止される見込みだという。

 にもかかわらず、公定外貨が廃止されることで、どのようなレートが輸入品の価格計算の際の基準として定められるのかについては、いまだ不明である。この問題は、92年度〔西暦2013/2014〕予算法案が国会で審議されていたときから、意見対立の焦点となっていた。このレートの決定を通貨信用評議会に委ねるとする〔国会の〕意見に対し、護憲評議会が異議を唱えた結果、中央銀行が〔基準となる〕為替レートを決定し、発表することとなった。しかしこれまで、このレートについては〔最も合理的な基準レートを導き出すための〕計算が終わっていないか、あるいはそれを公表する決断がつかなかったか〔、いずれかの理由で、これまで公表されてはいない〕。

 とはいえ、イランの貿易取引に「取引レート」が主として使われるのではないかとの憶測が、一部で囁かれているのも事実だ。しかし中央銀行総裁は、青年記者クラブとの詳細にわたるインタビューで、こうした疑問への回答を控えている。

 バフマニー氏は、基本物資や医薬品のために使われてきた公定外貨の廃止は、法に完全に則ったことであると強調したうえで、「これは予算法に定められ、公布されたことであり、中央銀行は予算法に従って、それを実行するに過ぎない。我々は公定外貨を廃止するが、物価の上昇を許すようなことは決してない。全体としてみた場合、公定外貨のレートの変更によって、物価に影響が及ぶようなことはない。なぜなら、基本物資や医薬品への財政支援が予算法でしっかりと計上されているからだ」と述べた。

 同氏は、国の外貨備蓄はここ数年で60~65%の伸びを見せていると指摘したうえで、「数年前と比べて国の外貨備蓄は飛躍的に増加しており、現在国の外貨資産のうち、約400億ドルが備蓄されている。それに加えて、中央銀行の備蓄高も飛躍的に増加している」と述べた。

 同氏はその上で、「国の外貨備蓄の問題〔についての詳細〕は、〔国の〕機密事項であり、決して公表しない」と強調した。

〔‥‥〕

 中央銀行総裁はこの会見の続きで、政府の対外債務の減少や海外資産について、「対外債務の問題について言うならば、国の対外債務は合計415億ドルだったが、今やそのうち270億ドル以上は返済済みであり、残りは130億ドルである」と述べた。

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( 翻訳者:8412107 )
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