外相、西洋のダブルスタンダードを批判:アシュトンの女性活動家らとの面会に対し(3)
2014年03月11日付 Jam-e Jam 紙

 彼女は次のように付け加えている。

あなた方の国がサッダーム・フセインに化学兵器や化学爆弾を与えていた時代に、貴女が何処で何をしていたのかは知りません。しかし、化学兵器の攻撃を受けた傷痍者たちのもとを訪れて、あなた方欧米が何をしたのか、近くから見て欲しかったと思います。

 この手紙はさらに、以下のように続いている。

あなたはイランで「人権」を吹聴し、女性活動家らと面会されたとのこと!結構なことですが、一体どんな「人権」でしょうか!?あなた方の言うところの「人権」に、人を虐殺し、首を刎ねては肝臓を食らう〔※〕といったことが含まれているのであれば、そうした「人権」は確かにあなた方自身にこそ相応しいと言わねばなりません。もしあなた方の意図しているのが人間自身の尊厳や博愛主義、諸々の社会間の平和であるならば、イランとイラン国民こそ、この「人権」の大家であり、教師であり、伝道者と言えましょう。

※訳注:シリアではシーア派信徒がスンナ派の過激派(タクフィール主義者)によって残忍に殺害され、内蔵まで暴かれている、こうした過激派を欧米諸国やアラブ湾岸諸国は支援している、というのがイラン体制の認識となっている。例えば、この記事を参照。

 〔保守派の代表紙である〕レサーラト紙の元編集長で、イスラーム連合党党員のモハンマド・カーゼム・アンバールルーイー氏も自身のコラムで、「もしアシュトン氏がイランにおける人権侵害に胸を痛めてきたのであれば、どうして1万7千人ものテロの殉教者や核の殉教者の遺族と面会しないのであろうか」と記している。

 EU外交政策の責任者であるキャサリン・アシュトンは土曜日〔3月8日〕の夜、テヘラン入り直後に、〔イラン外務省との〕調整によって決まった日程から外れる形で、非公式の面会を行った。EUの外務報道官はこの面会について、女性活動家らとの面会であったと述べた。

 複数のメディアが報じたところによると、〔アシュトン氏が面会した〕これらの人々の中には、88年の選挙後の事件〔※2009年大統領選後の一連の抗議運動〕で有罪判決を受けたナルゲス・モハンマディーが含まれていたという。また、サッタール・ベヘシュティー(しばらく前に拘束中に死亡したブログ作家)の母親であるゴウハル・エシュギーも、この催しに出席していた。

 こうした中、ファールス通信の報道によると、ナルゲス・モハンマディーはCIAの公式報道機関であるラジオ・ファルダー〔※〕のインタビューに対し、アシュトンの面会は完全に事前調整されたものだったとした上で、「この面会は完全に公式なものでした。私は彼女から正式な招待状を受け取り、この招待を承諾しました。面会場所の住所も、在テヘラン・オーストリア大使館と記されていました。面会は凡そ数時間にわたって行われました」と述べている。

※訳注:ラジオ・ファルダーは、対共産圏向けのアメリカのラジオ放送局「ラジオフリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティー」のペルシア語版。公的資金によって運営されている。

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( 翻訳者:8408172 )
( 記事ID:33266 )