リビア:国連安保理が選挙の妨害者に対する制裁を示唆(3)

2024年02月28日付 al-Quds al-Arabi 紙

■国連安保理はリビアの選挙を妨害する者への制裁を示唆し、ドゥバイバ氏はこれを歓迎

【トリポリ:本紙】

安保理理事国は、治安上の、経済的な、また政治的な道筋のほか、国際人道法と国際人権法の道筋において具体的な進展を得ることの重要性を強調し、さらに市民社会組織が自由に活動できる安全環境の提供と、彼らを脅威や報復行為から保護する必要性についても強調した。

安保理理事国の声明では、リビアの平和、安定、安全を脅かし、選挙の妨害ないしは無効化などを通じて政治移行プロセスの成功裏の完遂を阻害し破壊する個人や政体は、安保理の制裁の対象となる可能性があることが言及された。また安保理理事国は、リビアの主権や独立、領土保全、国民的統一に対する強い支持を強調したうえで、外国勢力や外国人戦闘員・傭兵に対し、2020年10月23日に署名された停戦合意の条項および2023年の安保理決議第2701号と第2702号に沿うかたちでリビアから遅滞なく撤退することを求めた。

さらに声明の締めくくりとして、武装民兵の展開などによるリビアでの緊張状態の悪化に対する懸念を表明し、リビアの政治移行プロセスの成功裏に完遂することが、リビア国民にとっての平和、安定、安全を実現するための最善の機会を提供すると強調した。そして国民統一政府のアブドゥルハミード・ドゥバイバ首相は簡易声明のなかで、政治的解決と、公正な憲法に基づいて実施される選挙を通じた移行段階の進展に関する自身のビジョンが、安保理の要請と一致していることを強調した。

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翻訳者:檜山彩名
記事ID:57445